第51話 九度山の渓がうがうと実紫
関ヶ原の戦で石田三成の西軍に就いた真田昌幸と次男の信繁(通称・幸村)は、徳川家康率いる東軍に就いた兄・信之らの奔走により命を救われて紀州・高野山へ送られ、のち、それぞれの家族を信州・上田から呼んで九度山に移りました。
☆彡
南海電鉄高野線の九度山駅は真下に玉川峡を見下ろす懸崖絶壁に位置し、真田庵に至る道に立つと、ごうごうと流れ下る渓谷の音が、すぐ足下に聞こえてきます。
柿の葉寿司で知られる鄙びた里で生まれ成長した信繁の子女たちは、やがて父に連れられて大坂の陣に参加し、思い思いに有為転変の生涯を送ることになります。
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ちなみに。
本能寺の変のあと、亡き信長の重臣が顔を揃えた清須会議で、信長の嫡孫として秀吉が後継に祀り上げた3歳の山法師(長じて織田秀信)も、それから17年後、関ヶ原で西軍として参戦し、戦後は高野山に送られましたが、祖父・信長が行った苛烈な仏教弾圧の遺恨をもつ僧侶に拒否され、結局は客死の最期を遂げています。
まさに因果応報を絵に描いたような、こわ~いお話ですよね。(;_;)
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