第43話 年譜から読みそむ史書や虫の秋
ええ……よいお日和でございますねえ。
とつぜんでございますが、読書には癖のようなものがあるようでございます。
ある人は目次から、ある人はあとがきや解説から、またある人は年譜から。
まあ、あれでございましょうね、同じ巻末でも参考文献あたりから読み始めるっつうのは、よほどの通か、いわゆるヲタク、そんなところでございましょうねえ。
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ユキオの場合はと申しますと、まず解説とあとがきに目を通すと、じっくり年譜をひもときます、ノック式のラインマーカーで重要事項にチェックを入れながら。
こうして中心人物の動向、ならびに、背景となる時代の動きの概要を頭に入れておき、目次 → 本文へと進みます、もちろん黄色いラインマーカーは必須です。
著者の異なる資料を何冊か同様に読み進みますと、自ずから多角的な人物像が浮かび上がってまいりますので、そこから想像を膨らませてオリジナルな物語を構築する。そうした一連の作業が、ユキオの小説執筆の前段階として定着しています。
こんな調子ですから、ときどき時間も忘れて没頭してしまい、かみさんに叱られたりいたしますが、なんですか、四六時中主人公になりきらないと筆が動いてくれないというのですから、厄介なものでございますなあ、ものを書くという作業は。
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話が堅くなりました。
楽屋ネタはどうあれ肝心なのは小説の出来でございますが、こいつばかりは何ともはやでございまして、今日も今日とて凡才を自嘲しておるようでございますよ。
では、おあとがよろしいようで。
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