第15話 高く咲く金木犀に宵の星
高校一年生のサホリは、小学生のころから理数系が得意な、いわゆる、
――リケジョ。
両親と相談して将来を見据え、理系に特化した高校に進学しましたが、地球規模のコロナウィルスの流行で、患者のため社会のために献身的に尽くす医療従事者の活動を知ってから、できれば自分も末席に加わりたいと願うようになりました。
入学式だけはなんとか執り行えたものの、政府主導によるステイホーム期間中は自宅でのオンライン授業で、新しいクラスメイトとも会えずじまいでしたが、感染が落ち着き始めた5月から通学できるようになり、朝7時からの自主学習を初め、進路別に組まれたカリキュラムに集中する、規則正しい日々を送っています。
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秋の休日の夕方、サホリは庭の金木犀の上に、輝くひとつ星を見つけました。
宵の明星は、僻地医療にも関心をもつサホリを応援してくれているようです。
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