第32話〜まっすぐ進め!

名前:ジョージ=ミート=謙一(♂)

種族:人族(異世界人)

職業:無職、根無し草

状態:精神安定

称号:強くてニューゲーム(笑)

レベル:20

スキル:【鑑定】【言語理解】【恐慌耐性】



森を彷徨うこと3日。


出会ったモンスターを倒すことでレベルが20にまで上がった。


手当たり次第に【鑑定】スキルも発動していたおかげで熟練度も上がり、詳細もさらに細かくなった。


職業と称号に関しては、とりあえず次にあったら神に復讐することを誓う。


現在の装備はボブゴブリンを倒して手に入れた鉄の剣と比較的綺麗な防具。


予備に何本かボロいナイフも装備した。


ゴブリンたちの住処と思しき場所も見つけたが、そこで何種類かの硬貨も手に入ったのは嬉しい誤算だった。


【鑑定】のおかげで食べることの出来るものと、そうでない物が分かるのが良かった。


正直異世界、舐めていた。


前世の経験則が役に立たない。


小さいから弱いわけでも、美味しそうだから食べれるわけでもない。


いや、それはまぁ前世でも同じではあるけども。


こっちはそれが大きな違いになる。


小さなハリネズミみたいな生き物がレベル80を超えていたり、瑞々しいリンゴみたいな果物が超猛毒だったりした。


知識は力だ。


どんなものでも【鑑定】をかけていかないと、下手したら即詰みかねない。




一方向に向かって進むだけ進んで来たため、シャドウウルフとは遭遇しなかった。


まだ、あれには勝てない。


とにかく知識と力をつけないといけない。


下手にうろつくよりは真っ直ぐ進んだ方がいいと思って進む事半日。


一目見て轍の跡の残るそこそこの幅の道に行きあった。


ようやく見つけた人里への道標。


謙一はレベルアップによるステータスの恩恵のおかげで軽くなった足取りで、道を走り抜けた。


そしてようやく、体感的にはほぼ一週間になる異世界漂流にて、人の住む街へとたどり着いたのだった。

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