「僕は僕を好きになる」(乃木坂46)
僕にはまだ到達できない場所、がこの曲から見える気がする。
僕は結局、他人も自分も許せない。この曲の歌詞にある、嫌いな人間のことを整理するとか、実は嫌いな人間でも大した理由はないとか、そういう境地にはどうしてもたどり着けない。どんな些細なことでも嫌いなものは嫌いだし、許せないものは許せない。それで何が失われても、何もかもが失われても、やっぱり嫌いなままでいたい。嫌いでいなくてはいけない。そう思っている。だから孤独に陥るし、身動きが取れなくなるし、損ばかりしている。そういう自分が嫌で、周りから冷たい目で見られるのが容易に想像できて、でもどうしようもない。
難しいところだけど、「慰められなくても涙は乾くよ」という救いは、僕にとってどれくらい大きいだろう。意地を張っている僕は、どれくらい愚かだろう。どんな救いが僕を本当に救って、僕の愚かさはいったいどうしたら克服できるだろう。そういう、重い言葉を使えば「苦悩」みたいなものから助けようとしてくれる、救いの手がこの楽曲ではあると思う。
ただ僕はまだまだ、そこには辿り着けない。大人になれない、成長できない、変われない、いろいろな表現があるけど、とにかく、全く至らない。それがこの楽曲の最後の「一番嫌いなのは自分」ということなんだろうし、「僕を好きになる」ことができれば、というのが、やはり主題なんでしょう。ああ、でも僕は、僕を好きにはなれない。それが苦しくて、この曲は僕の中では両極に引き裂かれるような気分になる。明るい方へ引っ張られながら、暗い方へ引きずり込まれる、というような。
生きにくい、と思うことは多いけど、それも僕の勝手か。うーん。辛い。
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