第51 水竜王と秘宝
(オルタよ、もう良いであろう。客人達をコチラに連れて参れ)
「わ…わかりました水竜王様」
オルタは魔法を解除して、オレ達を一瞥するとノイエガとともに先程の声の主である水竜王がいる村の奥の滝へと案内してくれた。
それにしてもオルタの強さは、尋常じゃねえぞ
騎士を名乗りながら一切剣は抜いていねえし?
オレは鑑定スキルで彼のステータスを除いた。
———————————————————————
オルタ・ヌァ・メーア
クラス 騎士
レベル78
HP 2500 MP1300 SP1500
攻撃2700 守り2590 速さ2600
雷魔法、水魔法、召喚魔法、
剣技、魔法剣技
装備 水神のローブ、水竜王の剣、水竜王の軽鎧
加護: 水ノ神の加護、水竜皇の加護
称号: 水竜皇の騎士
—————————————————————
何だよ。コリャオレ達じゃ歯が立たないわけだ。
◆
オルタ達の案内で水竜皇がいるという滝にたどり着いた。
それは自然が生み出す華麗な造形美であった。
実に見事な滝が爆音を轟かせ、水しぶきをあげている。
「な……なんだよ、この不思議な感覚は? 」
「うむ、心が浄化されるように感じるぞ」
「ホンマや、マイナスイオンたっぷりなんやな」
何というかエメラルドグリーンに美しく光るスッゲー綺麗な池なんだけど、見るからに底が深そうで吸い込まれてしまいそうな感じがした。うわぁ、ゾクゾクするね?
池の中からボゴボゴと泡を立てて薄い水色の竜がヒョッコリと顔を出した。
「客人をお連れしました水竜王様」
(うむ、ずっと待っておったぞ)
「イヤ、待ってねえって! オレ達すぐに来たハズだけど」
(我は600年待っておったのだ。そなた達のような
この地を守る外の守護者達に認められる者をな)
ああ、なるほど先住民族達の事かな?
つーか600年てヤベえよな?
「ふむ、では秘宝を譲っていただけるのか」
(そのつもりだ。我は外の守護者達が認め、生きてこの地までたどり着いたそなた達を信じようぞ)
「そもそも秘宝ってどういう物なんですか? 実はオレ達よく分かってないんですよね」
(いいだろう。説明してやろうではないか)
この世界には3つの秘宝が存在するらしく
一つ目はココにある秘宝、水神の盾
二つ目はラーズ島国にあるラーネロ山脈の麓にあるといわれている秘宝、空神の剣
三つ目はアルフェンヌ王国の地下にあるといわれている秘宝、地神のペンダント
コレらの秘宝は普段はただの石らしいがふさわしい者が持つと本来の秘宝の姿になるとか?
「あのうオレ達にその秘宝とかいうのをちょっと見せてもらってもいいですか?」
オレ達は秘宝を受け取ると1人ずつ見て回ったが
残念ながら誰一人、秘宝が本来の姿に変化する者がいなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます