第11話 パーティー1
現在夜、パーティー当日。
「こんな感じだけど…」
参加者確認。
ざっくりいうなら、かなり多い。
リバースワールドの11人、カフェの2人、万能屋の4人、四神の4人とカエデさん、そして学校の教師6人、そしてリベリオンウィング怪盗団に誘った結果、3人来てくれることになった。合計30人!
「多いな…」
「なんとかなる?」
「もちろんだ!」
チリンチリ-ン
6人組の大人が入ってきた。全員学校見たことがあるため、教師である。
「おっ、いらっしゃい」
「ここであってますよね?」
「はい!」
「適当な場所に座ってくださいねー!」
「ありがとうございますー!ここのカフェって従業員はお二人だけなんですか?」
「そうだ。俺たち守護けものは皆をあらゆる手を使って助けるのが目的であるだから、あえて昼はカフェ、夜はバーで働いている」
「気づけば本にも載った人気な店になっちゃったからねぇ…」
「…さ、僕たちはパーティーの準備をしないとね…2人とも、厨房を借りるよ!」
「あぁ!ていうかオレンジの料理、初めて見るかもな…」
「元家庭科部の力を見せてあげるよ!…なんならお菓子もつくろうか!」
チリンチリ-ン
おっと、誰か来た?
「マスター、やってるか?」
「おっとすまない…今日はもう閉店だ」
「そうか…」
ただの一般人だった。
…
「…おっ!久しぶりだなー!」
「フェニックスか、久しぶりじゃな」
カウンターの方から声がする。この声は、四神のみんなだ。
「リバースワールドのみんなはどこにいるんですか?」
「今は厨房で料理をしているぞ?」
「わかりましたー!」
走って厨房に向かう音がする。
「オレンジさーん!」
「おわっ!?…なんだ、カエデさんか」
「返答を!お願いします!」
「…うん!そのつもりでいたよ!」
「カエデ…であってるですね?」
「はい…?」
「あなたは残りの全ての人生を怪盗団のために尽くすことはできますか?」
「ビャッちゃんに尽くすこともあるけど…それでも頑張って見せますよ!」
「なるほど…その意気込みは十分なのです」
「じゃあ、俺たちを信頼して、怪盗業をやっていくことの覚悟はできている、ということでいいな?」
「もちろんですよ!」
「なるほどな…オレンジ」
みんながオレンジの方を見る。
「…カエデさん…いや、もう仲間だからね。カエデ、リバースワールド怪盗団へ、ようこそ!」
「え!?いいんですか!?」
「もちろんだとも!その辺はビャッコにも許可を取ってあるし、その他の四神のみんなにも許可をとってある!ねー!」
「えぇ、私たちもリバースワールド怪盗団にプラスして、カエデにも援護をすると決めたわ」
「…!本当にありがとうございます!」
リバースワールド怪盗団に、カエデが入った。
「あ、えっと…すまない」
「ん?どうしたの、ビャッコ」
「私もその…怪盗団に入れてくれないか?」
「「「「「「「「「え?」」」」」」」」」
神聖なはずの四神が怪盗業に手を染めようとしている。
「いやいやいやいや!?四神がやっちゃっていいの!?」
「もうリバースワールド怪盗団の協力者としているんだ。バレたら…警察の輩に何をされるかわからない。だったら協力者でいるよりかは盛大に世間にその身を晒した方が楽しいかと思ってな!ハハッ!」
「いやまあそうだけど!?そのつもりで僕たちは怪盗業を始めたけど!?神のビャッコが…」
「私は本気だぞ?…この通りだ!」
手を合わせ、お願いをしてくる。
「…どうするんだい?」
「…本気だね?取り返しのつかないことになっても後悔しないって約束できる?」
「もうそんな覚悟、できてる!」
「そっか…なら、よろしくね」
「…ありがとう、入った以上、善処させてもらおう!」
「…オレンジ、お願いしたいことがあるわ」
「何?これ以上はちょっとキツイよ?」
「いや、そういうことじゃないわ。あなた達の家は地下なら私たちの力で広げることができる…だから、その地下をこれからも広げていく代わりに、私たち5人をあの家に住まわせて欲しいわ」
「つまり、お主たちの家に引っ越してもいいかという話じゃ」
「あー、それくらいなら別に良くない?ねぇ」
「そうだな!地下も広げてくれるしな!」
「あ、でもこっちからも先に言っておくことがあるよ?」
「ん?」
「僕たちがたまにいやらしいこともするときがあるからさ、その時の声と音を我慢できるならいいよ?」
「それなら防音の術をかけるから問題ない」
「あら便利!なら、どうぞ?でも引っ越しの費用ならこっちが出すのはちょっと…」
「それならあの家をわしたちと仲が良いフレンズにあげて、物だけを小さくさせて持っていく」
「これまた便利!なら近いうちに、休日にお願い!平日は学校で忙しいからね!」
「わかった。じゃあ引っ越す時にカエデの持っている連絡先で連絡する」
「おっけ!じゃあ、席についてて?僕たちはご飯を作るからさ!」
そのまま、料理を作り続ける。まだ来る客人に備えて。
…
チリンチリ-ン
「フェニー、いるかー?」
「お、万能屋だな…?」
「そうだ。フェンリルとマンティコアとロック鳥2人で頼む」
「おっけー!あと、3人だけだね…ま、気長に待とうかー!」
「…オイナリ、その必要は無さそうだぞ!窓を見ろ!」
3人、歩いてくる。
チリンチリ-ン
「いらっしゃい!3人だから…呼ばれた3人でいいな?」
「あぁ。リベリオンウィングのルロウとこっちがサーバル、そっちがうちのアジトのカフェのマスターだ」
「今日はよろしくね!」
「一緒のカフェのマスターとして、顔を合わせられたのは嬉しいですね。よろしくお願いします」
「…よし、これで全員集まったねっと…!」
オイナリサマは名簿をしまう。
「さ、席はこっちだ!」
「そういえばオレンジは…」
「オレンジ?裏で料理を作っているから安心しろ?」
「おーい!そろそろできるからできたら持ってくねー!」
「おっ、宴が始まるぞー?俺とオイナリで飲み物を作る。お酒でも、ジュースでもなんでも言ってくれ?カクテルなら俺が作る」
「ジュースは私が作るからねー!」
そう話していると、オレンジたちが料理を運ぶ。
「さーてみんな、お皿はこっから取って、バイキング方式だから自分で取っていってね?さ、お品書きだけど、まずは鳥唐揚げ!醤油漬けにしてあるよ!そして、鶏肉の赤ワイン煮込み!これ自信作!そしてシーザーサラダ!野菜も必要だよね!そしてこれ簡単に作っただけだけど、野菜の炒め物!味?自分で確かめて!」
「えぇ…?」
「いやあのね、これ試作品!みんなにどんな感じかを聞きたいな!そして魚はね、魚っていうのかな?シーフードピザを作った!あ、そしてデザートなんだけど、みんなが食べ終わったあたりでみんなのお腹の溜まり具合で
何を作るか決めるからね!じゃ!みんなが食べ物をとったら高らかに宣言させてもらうよ!」
「さ、取った後に俺たちに言ってくれればカクテルでもジュースでもなんでも作るぞ?あ、水ももちろんあるからな?」
「順番守って取っていってねー?おかわりももちろんあるから!」
みんなが順番に取っていく。
「…オレンジってこんな料理が作れるんだな…」
「うん!力作だよ!これでも昔は料理人を目指してたんだから!」
「これはアジトの料理番としてほしいかもな」
「ライバルだし当然遠慮させてもらうよ!アハハ!でも暇な時があってお願いされたら作りに行くからさ?」
「それはありがたい!」
謎の約束が出来てしまった。
「さてと…僕もとりますかね…」
「なぁオレンジ、何が飲みたい?」
「そうだね…じゃあ、いつもの、お願いするね!」
「わかった。任せておけ!」
慣れた手つきで、カクテルを作っていく。
「…次の目標は決まってるのか?」
「いや、まだ何もないからね」
「そうか…お金は大丈夫なんだな?」
「うん。大江戸さんからちょっとどころじゃない量をカカオが間違えて盗ってきちゃったからね」
「なるほどな…はいよ、お前が好きな、カシスオレンジだ!」
「ありがとねー!」
オレンジは、席に着き…
「さーてみんな!ここに集まったのは僕の同志でもあり、協力者でもあり、ライバルでもある!関係が変でも、今はお互いに食事をして、騒ごうか!かんぱーい!」
「「「「「「「かんぱーい!」」」」」」」
みんなが同時に声を上げ、食事を始める。
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