第1話

 依頼数はもう狩っていたのか……

 無駄に殺したかと気落ちする。


 設楽君が今日の晩御飯と言っていたし、皮も肉も角も骨も、つまりは全身無駄にはならないのだと、自分にしっかりと言い聞かせるしかない。


 それに魔獣を殺す事は彼等を苦痛から解放する事だとも習っていたから、無理矢理納得させて思考を動かす。


 結界を張って一帯を球状に包み込み、特別な空間にしてから皆でサクサクと手慣れた動作でナイフを使って解体していく。

 慣れたなと思いながら無心になる様に、手を動かす。

 解体作業には設楽君は欠かせない。

 彼は水の中位精霊の力も使えるから、血抜きに水を使ったり、血を洗い流すことに加えて血液と水を分離させるのにも、獲物を冷やすことにも能力が使えて助かるのだ。


 結界を張るのは、主に藤原君。

 藤原君の属性である無属性が一番解体する時の空間に適しているからだ。

 それ以外の属性だとやっぱり設楽君の水か光だろう。

 今は居ない氷川先輩や日向先輩、中村先輩でも良いが、ここにいる私達の中では断然藤原君だ。


 殺した獲物を全てを解体する訳でも血抜きする訳でもない。

 こちらの国では獣の血抜きは一般的ではないのだ。

 この国だけではなくて、この世界的に、らしい。

 料理に血を使ったりする事もあるので血を取って置いたりもするけれど。


 ただ高級な肉類は血抜きしてあるのが常識で、上位以上の魔獣は血抜きが絶対と決められてはいる。

 それ以外だと中位の魔獣は血抜き推奨ではあるが、基本的に魔獣の肉は血抜きされていると高価な値段で取引されるのが常だ。


 それに加えてやっぱり血抜きしないと私達にはちょっと野性味が強すぎるのもあり、自分達で食べる分は血抜きするのが当たり前になっている。

 水を使って血抜きするとあっという間だし、血抜きした血と水が混ざった物から血だけを取り出して血だけを売る場合も。


 ”玻璃”は見張りだ。

 白銀の体毛に碧玉の瞳の狐だから”玻璃”。

 普段は、元の世界でいうネザーランドドワーフという兎の子供位の大きさなのだが、大きくなると長い見事な尻尾を抜きにしても十メートルは有にある巨大さになるのだ。

 拾った時は赤ちゃんだったそうで、もう大人になったと自己申告で玻璃は言うけれど、どうなのだろう……?

 どうもまだまだ幼い印象があるのだが……

 うん、大きさと精神的なモノ、出逢った頃とちょっとどころか全然変わっていない気がする……


 そんな玻璃だが、今では立派な仲間だ、と思う、うん、思いたい。

 それというのも私以外には殆ど懐いてはいないという事にとても頭を悩ませているから。


 私の仲間であるという認識はあるようで、援護したり力を貸してはくれるけれど、普段はまず近づかない。

 氷川先輩と藤原君には辛うじて近づく程度。



 それにしても、魔獣はダニとか寄生虫が居なくて助かる、とは皆の意見だが納得だ。

 普通の獣や鳥はどうしても病気を持っていたり寄生虫が付いていたりと、解体したり食べるのに色々不都合がある場合があるから。


 曲角兎と角兎の角、皮と肉、骨、血を分けて各々別の袋に容れて、血は水の精霊の力で固め、肉は水の精霊の力で冷やしながらリュックサック型の『アルカ』に入れた。

『アルカ』というのは、特殊な空間に物を収納する機能がついた容れ物の事だ。

 大きさよりも容量が凄く多くて、特殊な空間らしく、重さも入れ物の分だけで中の物の重さは感じ取れない上に、沢山入れられる凄い代物である。


 同じリュックサック型等でも、高価な、ランクの高い物程容量が大きいのは普通だ。

 中の物は時が停止するとかで入れた時のままの状態で保存できるという。

 人間含め動物は生きたままでは入れられないらしいし、『アルカ』の中を全て見る道具もあるので、死体を隠したりの殺人の隠蔽は難しい、のだという。


 とても高価なのだが、私達は『アルカ』のリュックサック型を八つ持っていて、一つは家用で皆の共有として置いてあるのだが、今日は『アルカ』の内の一つを持ってきている。

 後は私と氷川先輩が二つある内から、それぞれウエストポーチ型の『アルカ』を持つことも多いのだが、今日もそう。

 一応私達が所持している『アルカ』は、どれを誰が持つかは決まっていたりする。


『アルカ』は形状が色々あって、ウエストポーチ型や肩掛けのバッグ型、リュックサック型が一般的だ。

 指輪型やペンダント型はただでさえ高価な『アルカ』なのに、その中でも恐ろしく高い。


 それにしても魔石が四つ手に入ったのは良かった。

 思考を戻しながら確認。

 曲角兎から必ずしも得られるとは限らないから、臨時収入だと言い聞かせる。

 魔石は魔道具の動力源として等色々な使い道のある、この世界でのエネルギー源。


 魔石類は大きくは十の区分があるが、上二つは伝説級の代物だから存在自体が疑わしいレベルで、実質八つの区分を更にそれぞれ上の上、中の下、下の中といった九つの区分けが世界的に決められている。

 魔石類の中には属性を持つものもあり、それらはちょっと高価なのだ。


 曲角兎は割と簡単に狩れるから、魔石が得られる確率が他の魔獣に比べて低いのも当然かもしれないと、個人的には思う。

 まして曲角兎以下の角兎では魔石を得る確率は極端に低いから大変だ。

 魔石類の最低ランクに近い魔礫でさえ角兎からは採れない事もあるのだから、実質魔石類の収入を角兎に求めるのは大丈夫と言えば大丈夫なような、微妙ともいえる所が悲しいところかな。

 それでも魔礫は最低である魔粒より良いのだから良しとすべきだとも思う。


 とはいえ角兎は肉も皮も需要が高いから、魔石類と併せ採算が取れやすいのが救いではある。

 加えて角兎からは属性のある魔石類が得られる可能性は恐ろしく低いと言われてはいるけれど、沢山狩れば必然的にそれなりに手に入るのだ。

 そう、大量に狩れれば角兎でも何も問題はない。


 角兎は比較的普通の動物のような魔獣だ。

 小さな角が一つ頭頂部にあり、弱い相手と見ると攻撃してくる。

 角兎からは先程も述べたように魔石以下の魔礫だって採れない事もあるのだから、強さは推して知るべし。

 けれど角にも多少の魔力があるとかで、魔力を抽出して魔石に付与したり等色々用途がある、比較的有用で初心者にありがたい魔獣だ。


 曲角兎は角兎の変異種で、一つある角が一旦下に曲がってから上に伸びる形状をしていて、角兎より攻撃性が強く、タフで素早い。

 それなりに魔石が採れるが、角兎に紛れて中々狩れないのが厄介な存在だ。


 その為、角兎の駆除には曲角兎の角を規定数狩る、という方法が取られるのが一般的。

 狙って曲角兎は狩れないから、結果的に角兎を大量に狩る事になるのだ。

 それに曲角兎の角は特徴的だから、数える時に見分けやすいのも理由。


 あまり兎に詳しくはないが、曲角兎も角兎もこちらの世界の普通の野兎より最低でも二周り以上大きいと思う。

 だから普通の野兎よりもたくさん皮や肉、骨に血がとれるので非常に助かる。


 この世界には、魔物と呼ばれる存在と、魔獣と呼ばれる存在がいるのだが、魔物と魔獣の違いは、人型かそうでないかの違いらしい。

 ゴブリン、オーク、オーガ、トロール等が魔物とされている。


 魔獣は普通の獣より必ず大きいのだ。

 似た姿でも、確実に大きい。


 そして魔物と魔獣の最大の違いとでも言える事が、魔物の肉も内臓も食べられない点だろうか。

 汚染が浄化できない事に加えて酷く不味いらしいのだ。


 魔物や魔獣の一番の問題点は、攻撃性が恐ろしく高い事、だろうか。

 特に人を見ると肉を食べない種でも問答無用で襲いかかってくる、とても危険な存在なのだ。


 思考をまた戻しながら、曲角兎と角兎達の内臓は可食部分を私が浄化した後、其々別の袋に纏めて入れて完了。


 魔獣の内臓は魔物ほどではないけれど基本的に瘴気が強いから、浄化しなければ食用にはならないし、売れない。

 廃棄する場合も量が多い場合は浄化する事が推奨されている。

 浄化する作業があるから比較的高くなるが、それでも需要は多い。


 美味いので有名な喧嘩牛や角猪、暴れ鹿や暴走馬、突撃羊等は内臓も含めてそれはもう凄まじく需要があるから、持って帰るし、浄化もする。

 あれ等は中々な手ごわさで、良い魔石類も期待できるから、こちらとしては願ったりかなったり。


 内臓の部位は好みが色々、この国では多数の人が好物で食べるから、全ての部位に需要があるのだ。

 だから基本的に、獲物は魔物のもの以外は内臓や血も含め処理して全て持ち帰る。


 さっき挙げた以外でも、強い魔獣は肉も内臓も凄く需要が高い。

 肉や内臓を食べるだけで色々な効果が期待できるからだ。

 私達も売らないで保存食にして持っている物もある。

 強い魔獣の肉は保存食にしても効果が劣化しない優れものなのだ。


 ただ、弱い魔獣だと内臓にはあまり効果がない。

 強かろうと弱かろうと魔獣は肉の方に効果があるから、弱くても魔獣の肉はそれなりの値段で売れる。

 その為強くても弱くても肉の方が内臓より高いのが普通だ。

 おかげで弱くても魔獣は断然普通の獣よりは高いから、本当に助かる。


 普通の兎等の動物類の場合も内臓を始め食べられる部位は持って帰るのは、それらも売れるからだ。


 弱い魔獣の内臓を『アルカ』で保存したり保存食にしても、効果はあまり期待できないのが残念だと個人的には思っている。

 それでも普通の兎より効果があるから良い値段で売れるのが救いだろうか。

 命を無駄にしないのは私的には嬉しいと思う。

 それでも命を奪って生活している罪悪感は、前居た世界より感じるようになっただろう。


 骨はどの魔物、魔獣も浄化して持って帰る。

 最低位とはいえ魔物は魔物、魔獣は魔獣だから骨を浄化してから処置して骨粉にするととても良い肥料になるそうだ。


 力の強い魔物、魔獣だと、骨だけでも武器や防具に加工したり触媒にしたりと色々使う事になるからかなり良い稼ぎになるが、下位や低位、更には最低位でも必ず買い取ってもらえるのはありがたい。

 魔獣の骨で取った出汁は味も文句無しに良いし、何より栄養価が抜群なので魔獣の骨は最低位でも出汁用としても需要はとても高いから。

 魔獣の骨は例え最低位でも骨粉にしても良し、出汁にしても良しと、良い事だらけなのだ。

 魔物も骨や皮、角等は浄化が可能なのは本当にありがたいと思う。

 ただ命を奪うだけなのは、本当に心が苦しくなってしまうのだ。


 魔獣と魔物の皮も最低位でも普通の獣よりも丈夫だし加工もしやすい種類も多いから、買い取り価格も悪くなく助かる。

 加工には精霊の力が必須という話だが、それさえあれば簡単に加工できるとか。


 魔物も魔獣も、魔石系、もしくは魔石類と言われる物を体内に生成するのだ。

 ランクはそれぞれで、貴重さによって名称は変わる。


 強い魔物や魔獣である程、大量の世界に満ちるマナ、つまり世界を構成し魔力の元となる物だが、それをより顕著に吸収するので余分な分が魔石類となるのだという。

 強い個体は何個も魔石類を持っていたりする。


 魔物や魔獣は過剰にマナを吸収するから魔石類が出来るのだという。

 人間や精霊、妖精はそういう事がないらしく、魔石類は出来ないと習った。


 過剰なマナの摂取にプラスして、世界の澱みを取り込み魔物や魔獣となってしまうらしく、死ぬことでその澱は浄化され、魔物や魔獣となってしまった獣も救われるのだとか。


 魔石類を取り出すのには解体が必要ない。

 精霊魔法には、魔物と魔獣の死体に掛けると魔石類だけを取り出す魔法があるからだ。

 自らがどの属性を持っていたとしても関係が無い。

 精霊の力を借りれさえすれば使用できるという優れものだ。

 その魔法をかけると魔石類がポロンと出てくるので、とても助かると個人的には思っている。

 解体するのにもなれたが、やっぱり堪えるのだ。


 それにこの世界の普通の動物は、私が生まれ育った世界の動物より繁殖力が凄く高いと思う。

 魔獣や魔物に捕食されるから、沢山産むし、成長もとても早いみたいだ。


 だから普通の肉は以前いた世界の日本よりかなり安いと思うのだが、私達は自分で狩って食べているから、あまり恩恵は無い。

 食べられる野草も採取して賄っている事が多いかな。

 後は自家菜園で野菜を育てている。

 今後の為に貯蓄もしておきたいし、人数も多いから、節約しているのだ。


 それでも野菜や果物は買う事も多いと思う。

 値段もそう高い訳ではないせいだろう。

 野菜も果物も前に居た世界より成長が早いし、沢山増え気味だと個人的には思う。

 やっぱり繁殖力の高い、こちらの世界の動物が大量に食べるせいかもしれない。



 私は動物の内臓系も魚の内臓系も食べられない。

 食べるとお腹を壊してしまうし、吐いてしまうことが多いのだ。

 全てが全てではないのだが、どうも体質的にダメな様。

 それをとても気にしているのだ。

 食べ物を選り好み出来ない場合だってあるのだから、自分は足手纏い。

 少し食べる位ならどの部分も大丈夫だから、内臓を使った料理は作れるのが救いといえば救いだろうか。


 気にしている事は他にもあって、氷川先輩は、私みたいなろくに戦えない人がいる時は藤原君を同行させるのが、ありがたいやら申し訳ないやらといつも思っているのだ。

 藤原君の力は防御にも向く為、私が仕事に出る時は一番弱い私の為に、氷川先輩はいつも藤原君を派遣する。

 それが大層申し訳ないから大丈夫だと言うのだが、いくら言っても氷川先輩は聞かないし、藤原君も了承してくれない。

 二人にいつも負担を掛けている様で、とても心苦しい。



 前にも述べたけれど獲物をそのまま持って行ってもいいが、解体した方が買い取り価格が高い場合が多いために解体して持って行く場合も多い。

 けれどそのままの状態を喜ぶ人もいて、解体した魔獣類より高く買ってくれる時もあるから、いくらかそのまま持ち帰ったりするのも常だ。

 個人的な依頼で、依頼された魔獣なり獣なりを狩ってきてそのまま渡す場合もあったりする。


 解体しながら色々考えていたが、この作業にも慣れたと思うと改めて何か不思議な心地になってしまう。

 元の世界にいれば、まず間違いなく動物の解体をすることはなかっただろう。




 王都に戻る為、帰路を歩いて戻る。

 そろそろ日も低くなってきた。

 一時間もあればゆっくりと歩いても王都に着くだろう。

 荷物は鈴木君の作ったドール系に持ってもらうし、『アルカ』に入れてあるから割と楽だとのんびり考えていた。



 途中で氷川先輩と日向先輩、中村先輩の乗る、茶色の立派な馬に牽かれた中々見栄えのする幌馬車と合流した。

 幌馬車は皆の所有物で、遠出する時に使う。

 私の感覚ではとてもとても大きいと思うのだが、この国では一般的な大きさだ。

 乗り心地も工夫した自慢の一品でかなり好きである。


 先輩達三人は、朝の暗い内からオークの巣の討伐に出ていたはず。

 終わらなければ今日は泊りだと言っていたが、終了したようだ。

 相変わらず、仕事が早い。

 だから困難な仕事ばかり回されている気がする。

 実入りは仕事が早ければ早い程色を付けて貰えるし、困難であればある程儲かるから良いと皆は言うが、心配も尽きない。


 皆は大丈夫だとは言うけれど、働いている皆は凄く強いのを知ってはいても、それでもやっぱりとても大変なのだろうと平凡以下の戦闘力の私は思う。


 そう、自分の稼ぎなど、たかが知れているのだ。

 なのに藤原君までこちらに回してもらって、申し訳ない気持ちが常に湧いている状態。

 只でさえ困難な仕事なのだから、先輩達に何かあったらと思うと不安は尽きない。


 特に大変な場合、私は藤原君と一緒に戦場の中であるにも関わらず待機が多い。

 藤原君の側にいればまず怪我をしないからであり、戦闘力がほぼ皆無の私を戦闘から外すに外せない理由は、私がいないといざという時困るからだとは流石に理解しているけれど、高みの見物をしている様で、私はとても心苦しい……


 積み荷を皆で幌馬車に乗せながら、先輩達を見る。


 氷川 魁ヒカワ カイ先輩はこの世界に来た時は高校三年生だった。

 絶世の、と付くような、一度みたらまず忘れられない、凄まじい美貌を誇る男性だ。

 冷たさのある、正統派の美形だと思う。

 彼に比肩しうる容姿の人物は非常に限られるのは実証済み。

 藤原君より若干細身に見えるが、しなやかで強靭な、鞭と鋼の良いとこどりの様な肉体を持っていたりする、というのはかつてのとあるクラスメイトの言葉。

 全体の身体のバランスも完璧で、見惚れる人ばかりだから納得なのだが。

 その上、何故か常に危険な色気を醸し出しているから、卒倒する人もいて大変みたい。

 率直に言って、人間ではない様な印象を誰もが受けるのが本人の悩みだという。

 ただ私にして見れば…恩人の一言で済んでしまう。

 それに私にとっては、常に冷静沈着な先輩で信頼しているというのもあるから、特に容姿の事を気にした事は今までまるで無い。

 昔から知っているとても大切な人だから、容姿なんて取り立てて気にする事も無かった。

 ただ私にもはっきりと言えるのは、彼は頼り甲斐のある皆のリーダーだという事。


 日向 駿ヒュウガ シュン先輩はこの世界に来た時は高校二年生だった。

 強面だが容貌自体は整っていて背がとても高い。

 その上身体も厳つ目でちょっと怖い印象はあるが、根は真っ直ぐで良い人だと個人的に思っている。

 氷川先輩とはファン層が違うが需要は確実にあるというのはとある仲間の言葉。

 喧嘩っ早いのが玉に瑕ともその仲間は言ってしまっているが。


 中村 沙月ナカムラ サツキ先輩はこの世界に来た時は高校二年生だった。

 勝ち気で釣り目、きつい印象で、気が強いモデル体型の背の高い美人だ。

 宝塚の男役だと言われても違和感が無いとは友人の言葉。

 だが真面目で優しく、責任感もある頼りになる先輩だと私は思う。

 髪と瞳は焦げ茶色で、髪は長く、邪魔にならないように首の辺りで一本に纏めているのが常だ。



 しかし珍しい。

 大体家で落ち合うのに。


 そんな事を思っていたら、蛇神様と玻璃が突然警戒しだした。

 何事かと、皆が臨戦体制になっている。


 ――――そして、一つ目熊が八体、風を纏って現れた。

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