第57話 近隣トラブル

10月9日の話。私の病院の近くにはアパートがある。通行路側にゴミ捨て場が設置されているんだけど、網を掛けているだけみたいなシンプルなのさ。鉄網の箱に捨てるタイプでもない。小屋っぽくなっている訳でもないのね。そんな単純な作りだからなのか、強風の日にはゴミが歩道や車道に散乱しているってのがあったんだよ。でね、私達は本当に近くだからさゴミが病院の駐車場に散乱しているなんてのもしょっちゅうだった。


お菓子の袋や空になった洗剤容器、冷凍食品の袋なんてのが駐車場に流されて留まる。こんなもんだと割り切っていたんだけど、結構ムカついていたんですね。風がそこまで強くなくても、網をかぶせてるだけだから野良猫やカラスがゴミ袋を引っ張り出して食い散らかすなんてのもあったんです。そして強風が重なった日には、野菜くずや食べ残しが入った生ごみ袋が駐車場に転がっているなんてのもあったの。


最近は患者さんが来ない日が連続だったから、心が荒んでいたんですね。そんな状態のまま出勤して病院に着いた時に、隣からの生ごみが沢山転がっているのを見てさ、もうキレちゃいましたね。なんでこんなに惨めな思いをしなきゃいけないんだろう。知らない奴の食いカスを回収しなきゃいけないんだろうってね、涙が出てきました。管理会社に電話してね。これでもかと言うくらいに怒鳴り散らしてしまいましたよ。カラスの飼育アパートって名前にでも変えろボケカス、道路を汚すのお任せ下さいなんてキャッチコピーつけて経営してろ。なんて言いまくりましたよ。その後、数分したら管理会社さんが散らかされたゴミを回収していましたね。早い行動だったので、直接文句を言いに行くのは止めました。もし回収車が来た後だったら言いに行ってました。荒んでたんで余計に言い過ぎましたが、基本的に悪いのはあっちという事にしときます。

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