第48話 『気のせいだよ』って映画を作りたい

これはちょくちょく周りに言っている事なんだけど私は作りたい映画がある。いや~見れるもんならさ見たいよ?でもね、これで作る奴が絶対にいないから。だから作ってみたいなのね。この『気のせいだよ』ってなんなの?って話なんだけど、ホラー?映画なんだよ。


独り暮らしを続けて数年の女性が主人公。仕事もプライベートも順風満帆な彼女でしたがある日の夜、お風呂上りにビールを飲みながらテレビを見ていると、さっき上がったお風呂の方から気配がしました。なんかいる様な変な気配です。最初は「うーん?」とのほほん気味に確認しに行きます。「ま、気のせいっしょ!」とその日は終わります。


この日から彼女の日常はおかしくなります。何かがいるような気がとにかくします。自分が出した燃えるごみの中に違和感、便座を上げた時、階段を上っている時の背後、とにかく普段気しないで生活していた場面で、何かがいるような気配にだけ支配されます。そして最後は壁にもたれ掛かり「もう…いやぁ…」と言って終わりです。


よくホラーでは不気味な音を出しながら、扉を開けると幽霊が見えたり、なんだ幽霊はいないのかと言いながら扉を閉めたら後ろにいたり、または扉を閉めて気のせいかと引き返している時に画面の奥に人影が…ってのがありますが、この映画ではそういう演出をするだけで、幽霊が最後まで出ないのです。私たち目線でも、主人公やその周り目線でも最後まで何も映さないで終わる映画です。


これは何故か気になるのは何で気になっているの?というテーマです。誰でも一回は実は体験していると思います。誰かと話している時にちょっと余所見してしまう事。それってなんなんだろうね。って奴です。猫が部屋の一点を見ているのは何でだろうね?って奴です。そして隠れテーマは精神病の疑似体験です。仮に作ったとしてたら多分、クソつまらないかも知れないんだけど見たいんだよなぁ…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る