夏休み12日目
次の日僕は無事退院出来た。
昨日からずっと頭の中は忘れている記憶の事ばかりだ。いつ頃からの記憶が無いのか改めて考えてみると、だいぶ幼い頃からの記憶が思い出せなかった。
今までなんとも思わなかった…
そうだ、アルバム。アルバムを見れば幼少期の写真があるはずだ。
―― 自分で思い出さないと、意味が無い。
だめだ。アルバムをみるのはいきなり答え合わせをするようなものだ。
結愛が関連していることはわかっている。そうだ、結愛と一緒に行ったところ。まずは…ブランコだ。
「いってきます!」
結愛の思い出作りの次は、僕の思い出探しだ。
「…ついた。」
あの日、結愛と一緒にのったブランコ。どこか懐かしい。きっと、このブランコも思い出に違いない。
「乗ってみよう」
結愛とここに来た日、確かに僕は思い出しかけていたのかもしれない。誰かとブランコに乗って、上手く漕げなくて、押してもらったんだ。
ザザっ…
一瞬、頭の中に記憶が流れ込んできた。僕のブランコを押しているのはお母さん…?いや、僕のお母さんではない、どことなく結愛に似ているような…ということは、結愛のお母さんなのか?もしそうだとしたらなんで…?
「大丈夫。少しだけど思い出してきてる。次に向かおう。」
次は学校だ。結愛との思い出作り2つ目、勉強会。
僕は急いで学校に向かったが、あいにく空き教室は使用中だった。
「…しょうがないか、明日出直そう。」
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