夏休み10日目

【大西結愛side】


やってしまった。絶対にやってはいけないと思ってたのに。小説を読んで、関係性の話を意識して、焦った。焦ってしまった。私と永遠の関係性はなんなんだろうって。私が思っていても、永遠が覚えていなければ意味が無いんじゃないかって。


「私は思い出してほしかったわけじゃない、ただ、このままじゃ幸せに過ごせないって思ったから…」


なのに、思い出してほしいと望んでしまった。過去の関係性をなかったことになんてしたくなかった。

永遠が忘れているのを再確認し、焦ってしまったんだ。


「ごめん、永遠…」


それでも、もしかしたら思い出してくれるかもなんて喜んでしまう。


…次で最後だ、私のことを思い出してくれるかどうか、思い出してくれるなら、最後の思い出作りに付き合ってね。

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