片翼の翼
「ハハハハハ、そりゃ~災難だったな。」
悲鳴を聞きつけテントにきたこの大男が、殴ら気絶している俺を見て、女性3人に説明を求め、説明途中で意識が戻った。
ちなみに座っている位置は
「はい、なぜあの状態にだったかも分からず、いきなり鉄拳制裁ですからね!」
と言いつつエルフを睨む。
「フン」と言いそっぽを向く。
「ナーサ、寝るときに抱き付く癖を直さないとね~」
リーリが頬に手を当て、しょうがない子という顔で見ている。
「それは。分かっているんだけど、いつもニナに抱き着いてるからつい…」
「ナーサ、私的にはそろそろ止めてほしいのよ、だって痛いしね。」
「へ?痛いの?」
「うん、その~…ね、肋骨が・・・ゴリゴリと…ね、たまに痣ができるぐらいに…ね。」
「・・・・・胸か・・・・胸がないのがいけないのか!!」
俺はウンウンと頷く中ナーサはものすごく落ち込んでいた。
「うぉほん!まぁ、勘弁してやれ、そう言えば自己紹介がまだだったな。」
変な咳ばらいをし話の軌道修正をしてきた。
「俺は
「お前の横にいるのがニナでそっちのがナーサだ。」
ヴィルは、厳つい顔の角刈り、筋肉粒々でガタイが大きく背が高い約2mと大男、全身鎧をまとい、背中に片手大剣、腰に片手剣、盾を横に置いており大きさは約1m年齢は20代後半。
リーリは、赤髪で長さは肩まであり、美人さんで鉄の胸当てに白色の長袖が見える、腰に
ナーサは、髪は短髪で背が高く緑の半そでを着ていて背中に弓を背負い、腰に短剣を携帯、緑色の膝まであるスカート、緑の靴、10代後半に見える女性。
ニナは、モニターで見たより少し幼いが最高の女性だ。
「で、坊主は?」
(移転のことは言わない方がいいな。)
「俺は
「「名字!!しかも15歳!!!」」
と全員で驚かれた。
「坊主…いやトモヤ様は貴族様でしたか。」
といきなり
(いけね~、こっちは貴族しか名字付かないんだった。)
「いやいや、俺は平民ですよ!俺の国では平民も名字が使えたんです。」
「本当か?なら話し方を戻すが、そんな国知らないな~。」
「ものすごく遠い国でして。」
「そっか、しかもその顔と身長で15歳とはな・・・見た目10歳ぐらいにしか見えん!」
「そんなことを言われても・・・」
「とりあえず、平民なら名字は言うなよ、こっちでは問題になる!」
「はい。」
「次に何故シンザキはここにいる?」
「え~と新崎が名字で友哉が名前です、親に連れられて旅をしていたんですが、魔物に襲われてしまい・・・その・・・」
「あ~悪い!嫌なことを聞いちまったな。」
と頭を【ガシガシ】と掻く。
「いえ、それでなぜ俺は彼女たちのテントに?」
「悪い、そっちの説明がまだだったな。」
要約すると、気絶したとこに出くわして治療、野宿の準備をしたが、目を覚まさないので、治療ができるニナ達のテントに一緒になった、とのことだ。
「これからトモヤはどうする?」
「知り合いもいないので・・・できれば片翼の翼に入れていただけませんか?」
「トモヤは何ができる?」
「荷物持ちです。」能力を説明したが、《聖女への思い》だけは言えなかった。
(言ったら間違いなくヤバイやつに認定されるからね!!)
「お~!それだと荷物持たなくて済むな!!採用だ!!!」
「だが!テントが2個しかない、俺はこんな体だろ?1人でパンパンになっちまう。」
「え?リーリさんはどこで?」
「俺の上で寝てるぞ。」
と言うと、ナーサとニナが「「上で寝てるんだ・・・だから毎晩あんな激しい声が・・・」」
「あらあら、聞こえてたのね、恥ずかしいわ~。」と両手で顔を隠した。
「オッホン、まぁなんだ新婚だからな。」
ヴィルも顔が真っ赤だ。
(新婚!毎晩!!激しい!!!童貞ダカラワカリマセン!!!)
「だからな、男同士でそれやると・・・・」
「やらないよ!!!ノーマルだからやらないよ!!!」
「てことで、今夜も3人で寝てくれ、手は出すなよトモヤ」
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