第7話 ぎこちなさ
鳥の鳴き声が、今日はなぜか心地よく、
心に響く。風とささやきが予定より早くきすぎた時間を忘れさせてくれた。
ひまわりのような鮮やかな黄色のワンピースと
白の幅広のツバの帽子をななめに、さっそうと
現れた。爪先は黄色の石があしらったサンダルだった。
待った?
いや、そんなに 僕は松井さんに答えた
この、心のときめきはなんだ!
切望が現実のものとなる
この曲がり角の木の重厚感のある喫茶店が
好きなんだ 行ったことある?
いってみたいと思っていたの。
じゃ、そこにしよ!
まん丸の目をキラキラさせて
松井さんはうなずいた。
店の扉こんなに重たいの はじめて!
開けるよ!どうぞお先にお嬢様!
うけるー!だっていつも私、接客する立場だから
今日反対だね と、松井さん
笑顔、笑窪と八重歯つきで可愛いね
本心から言葉が連なる。
なんか、不思議だね?
こんなに近くに松井さん住んでいたなんて
奇遇ね と松井さんは笑った
そうだ、この笑顔が僕の心に響いたんだ
知っているようで知らない
知らないようで知っている
久々の恋だった
彼女のたわいのない話が心地よく、
うなずき、笑い そして切り出した
核心に!
松井さんは、誰かいい人いるの?
きょとんとした彼女の顔は、
少し暗くなった
いないよ!もう2年一人
僕の心は決まった
これからどうしようか
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