第54話 センバツ二回戦の推移
☆ 春の甲子園 センバツ総合スレ88 ☆
102 名前:名無しさん@実況は実況板で
さて、これで一回戦が全て終了したのだが?
特に変な波乱はないか?
103 名前:名無しさん@実況は実況板で
あっただろ。千葉の変態アンダースロー
104 名前:名無しさん@実況は実況板で
エラーなしで頑張ってたし、千葉だから白富東がいたわけだし、それほど波乱か?
105 名前:名無しさん@実況は実況板で
21世紀枠
106 名前:名無しさん@実況は実況板で
あ~、他は全部一回戦で消えたしな
107 名前:名無しさん@実況は実況板で
相手も津軽極星だったし、弱くない
あとはそれほどジャイキリはないけど関東が強かった?
108 名前:名無しさん@実況は実況板で
21世紀枠含めて東京含めて全部一回戦勝ったんか
109 名前:名無しさん@実況は実況板で
まあさすがに次は東京と関東が当たるんでどっか消えるけどな
110 名前:名無しさん@実況は実況板で
21世紀枠の次の相手は?
111 名前:名無しさん@実況は実況板で
テーイチ。死亡確認!
112 名前:名無しさん@実況は実況板で
それw 死んでないw
113 名前:名無しさん@実況は実況板で
一回戦の見所は? とりあえず桜島はいつものこととして
114 名前:名無しさん@実況は実況板で
打撃偏重なあ
あっこもう少し守備人員入れて投手確保したら優勝出来そうなんだけどな
115 名前:名無しさん@実況は実況板で
打てない者は去るべし、だからな
あと過去にピッチャーが投げ込みすぎて潰れたから
116 名前:名無しさん@実況は実況板で
頭のおかしなトレーニングメニューw
投げ込み毎日500球ってそりゃ潰れるわw
117 名前:名無しさん@実況は実況板で
そして野球部も出場停止というオチまである。さすが桜島。さすさく
118 名前:名無しさん@実況は実況板で
聖稜の井口も一人で三本打ったのに負けてるってのがおかしい
119 名前:名無しさん@実況は実況板で
桜島と殴り合って勝ったのって白富東ぐらいだろ
120 名前:名無しさん@実況は実況板で
白富東は? 強かったけどどこか物足りないような
121 名前:名無しさん@実況は実況板で
バカがいます。佐藤の省エネピッチで完封してたじゃねえか
122 名前:名無しさん@実況は実況板で
白石が一本しか打ってないから物足りないんだよw
123 名前:名無しさん@実況は実況板で
白石大介 二打数二安打一本塁打二打点 犠飛一盗塁二
これを物足りないと?
124 名前:名無しさん@実況は実況板で
相変わらず頭のおかしな打撃性能w
佐藤のピッチングが変わったのもあるんじゃね?
ストレート主体のくせに最速142kmって
なんか違わない?
125 名前:名無しさん@実況は実況板で
一安打完封で物足りないと言われる佐藤ワロス
126 名前:名無しさん@実況は実況板で
まあ佐藤はパーフェクトしてようやく賞賛されるレベルだからw
で、優勝の目途は?
127 名前:名無しさん@実況は実況板で
大阪光陰は真田が投げてないけど、新三年も140km台後半ぽんぽん投げてたからな
ひょっとしたら背番号10のこっちの方が調子いいのかもしれん
128 名前:名無しさん@実況は実況板で
あとは上杉弟の大人気ないノーヒットノーランw
21世紀枠にそんなことしたんなよ
まあこれで史上初の兄弟ノーヒットノーラン投手が誕生したわけだが
129 名前:名無しさん@実況は実況板で
このままいくと準々決勝で桜島打線と対戦か
かなり見てみたい気はする
130 名前:名無しさん@実況は実況板で
山によって難易度が違いすぎる気がするな今回は
準決勝で白富東と当たってくれたら夏の再来
今度は佐藤も投げられる
ガチンコナンバーワンピッチャー決定戦
131 名前:名無しさん@実況は実況板で
そして反対の山から大阪光陰が勝ちあがってくれば夏の準決勝の再現
今度こそ佐藤には参考つかないパーフェクトしてほしい
132 名前:名無しさん@実況は実況板で
そうは言ってもなかなか優勝候補が勝ちあがりきらないのがセンバツなんだけどね……
133 名前:名無しさん@実況は実況板で
準決勝も決勝も先発させられる佐藤ワロス
天候による順延もなく、試合の消化は順調である。
だが波乱というわけではないが、注意すべき試合はあった。
二回戦の第一試合、瑞雲対桜島との対戦で、先発の坂本は八安打を浴び三失点しながらも勝利した。
この試合でも、140kmを投げていない。
無心で投げられた球を打つのみという桜島が、一本もホームランを打てなかったというのは、それなりに驚きであった。
春日山と春日部光栄の春日対決は、春日山が勝利。
上杉の代わりになんと樋口がマウンドに立つ場面もあり、三回を投げた。
追いつかれそうになった終盤では再びマウンド交代をしたので、故障とかではなく消耗回避が目的だったのだろう。
早大付属と東名大相模原の関東の超名門同士の試合は、早大付属の勝利。
またあの重たい球と勝負かと思うと嫌になるが、ある程度手の内は分かっている。
その前に目の前の試合を、ということも言われたが、地元の高徳相手には圧勝。
相手のナックルが投げられる前に粉砕するというプランに従い、7-0で勝利した。
先発の岩崎はこれまた五安打一四球という内容で完封。
そろそろ白富東が圧倒的に強いのだと認識され始めてきた。
向こうの山では、大阪光陰と横浜学一の、東西超名門対決。
真田は先発したが初回から失点。
ただそれでも上手くかわす投球で、それ以降をどうにか抑える。
打撃の援護も後藤のホームランなどがあって途中で逆転。
3-1で難敵を倒した。
そして、三里と帝都一の対決。
戦前から圧倒的に帝都一有利と報道される中、序盤は意外にも得点の入らない拮抗状態。
しかし帝都一が塁を埋めた状態で、星がマウンドに上がってから、状況は変化した。
いつもならぎりぎりで粘る星の投球なのに、二失点。
次の回も二失点し、さらにその次の回。
一点をまたも失って、ホームのカバーに入った星が、クロスプレイの後に動かなくなった。
そのまま選手交代。星はベンチからも消えた。
5-0のビハインド。精神的支柱を失った三里に、勝機はなかった。
そのはずだった。
だが、諦めなかった。
星の執念が乗り移ったかのように、それ以上の失点を許さない。
終盤には泥くさく内野安打やセーフティをつなぎ、二点を返す。
しかしそこまでが限界で、最後には5-2で敗退したのであった。
敗北してなお大歓声を得て、そして感動の涙を誘った試合であった。
電話を終えたジンは溜め息をついた。
「ホッシー、骨折だってさ。どうも前の試合、最後に打球をスパイクで弾いた時にやったみたい」
「あれかよ!? ……でも今日も、なんとか投げてたよな?」
「精神力って言うか……まあ亀裂骨折だから夏には間に合うらしいけど、それでも普通、骨折った状態で戦えるかね」
さすがのジンも頭を振るしかない。
「足の骨、まあ亀裂骨折でも、そんな状態で試合に出るなんて無茶苦茶だよ。下手すりゃ夏に間に合わなかった」
「おい」
声をかけた直史が指で大介を示す。
そういえばこいつも、肋骨が折れた状態でホームランを打っていたか。
化物どもめ。
それにしても今回の試合は、星が退場してからがむしろ真骨頂であった。
星を失ってなお諦めず、それ以上の得点を許さずに、粘り強く帝都一から二点を奪った。
精神力で勝つなどという宗教を、白富東は認めていない。
だがもし最後の夏で戦うとしたら、三里はかなりの脅威になっているであろう。
そしてベスト8が決定した。同時に準々決勝の対戦相手も決まる。
第一試合 瑞雲(高知) 対 春日山(新潟)
第二試合 早大付属(東京) 対 白富東(千葉)
第三試合 大阪光陰(大阪) 対 帝都一(東京)
第四試合 城東(滋賀) 対 明倫館(山口)
このうち瑞雲と明倫館は、初出場である。
春日山と白富東も、この五年以内に初出場を果たしたチームだ。
公立としては春日山と白富東の他に、城東も滋賀県の公立高校である。なんでそんなところに、左腕の150km投手がいるのかは、これまた高校野球の今年の七不思議であろう。
「まあ早大付属はいいさ。二試合見た感じ、新しい戦術とかもなさそうだし」
「てか、坂本って元は早大付属にいたんだよな? もしやめてなかったらすんげえ面倒なチームになってそう」
「近藤もピッチャーとしてはすごく面倒なやつだけどな」
「あの重い球なあ。攻略法としては、変化球を狙い打ちだっけ?」
「そうそう。ただ近藤はストレート真っ向勝負が多いけど。あとはナチュラルシュート」
あえて誰も口にはしないが、ちゃんと分かっている。
神宮大会で不気味な印象を受けた二チームが残っている。
坂本の瑞雲と、明倫館。
瑞雲は桜島をそこそこロースコアの接戦で破っているというのが、やはり対決した身としては不気味である。
あのでたらめな打線をどうにかいなし、ここまで勝ちあがってきたのだ。
桜島を抑えたのだから、春日山も樋口以外は抑えきりそうである。
そして直史からホームランを打ったのだから、上杉からも一点は取りそうである。
「樋口が敬遠されたら、春日山は負けるかもな」
「確かに」
直史の言葉に大介が同意した。
去年の夏を思い出すまでもなく、ワールドカップなどを見ても、樋口は勝利打点を叩き出すのが多い、クラッチヒッターである。
決定的な役割を果たす樋口にとっては、坂本のひねくれたピッチングは、相性が悪いように感じる。
ひょっとしたら逆に、樋口の勝負強さが坂本を上回るかもしれないが。
「どうせ戦うなら、雪辱を晴らす意味でも、春日山に勝ち上がってきてほしいけどね」
ジンの言葉を聞きながら、直史と大介は、全く逆のことを思っていた。
坂本天童。
試合では勝ったが、直史も大介も、個人としての勝負では負けたと思っている。
直史はもちろん試合でのチームの勝利を最優先するが、機会があればもう一度ちゃんと対戦してみたい。
そして大介は、ホームラン絶対打つマシーンに意識を切り替えている。
春日山は樋口と同じチームで戦った経験があるので、どこか身内意識が芽生えているのだ。
もちろん手強い相手であることは確かだが、未知のものに対する恐怖感などはない。
坂本は、不思議な選手だ。
早大付属を辞めたのは、どうやら上級生との折り合いが悪かったらしいが、それでもあっさりとしすぎている。
髪を伸ばして後ろでくくっているほどの長髪というのは、割と坊主以外が浸透してきた高校野球でも、極めて珍しいと言える。
あんな髪の長さで夏は暑くないのかと、極めて当たり前の疑問も浮かぶ。
「反対側からはどこが上がってくるかな?」
「大阪光陰と帝都一って、何回この対戦してんの?」
「謎と言えば城東も謎だよな。左腕の150kmって、普通なら私立が取ってるだろ」
「軟式出身で、キャッチャーも中学からの付き合いらしいな」
「あ~、相棒に進路を合わせたパターンか」
「城東って最初は21世紀枠で初出場したんだよな? 創立100年超える進学校とかで」
「今回はバッテリーだけで勝ちあがってきたのか?」
「いや、何人かはいい選手いるんだけど、シニア出身が一人もいないってのが逆にすげえよな」
「関西ならボーイズなんじゃねえの?」
「いや、全員軟式出身。しかもここもスポーツ推薦ないんだよ」
「大介の親父さんと対戦するなら、決勝か」
「実現したらすっげえ騒がれそうだな。まあ大阪光陰か帝都一が来るだろうけど」
「準々決勝で消耗しても、休養日が一日あるか。光陰は真田とリキ(豊田)がけっこう分けて投げてるんだよな」
「去年の秋は毛利も予選では投げてた。まあここまで来たらさすがに、二枚以外は切りようがないだろうけど」
「帝都一は今年は打率の高いチームだよな」
「エースが一年ってのが、ちょっと層が薄くなってるか?」
準々決勝を前に、夜も更けていく。
明日も快晴の予定である。
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