4章 職業不定

第31話 職業不定となりました

 ピロリン。


 『職業選択の自由』を行使されましたので、職業『未定』から『不定』にジョブチェンジされました。


「はぁ? 職業不定って何? 響きが嫌なんだけど」


     *     *


・名前/タロー ヤマダ

・種族/人間

・年齢/16

・職業/不定(new)Lv.28

・生命力 120/120

・攻撃力 160/160

・防御力 100/100

・魔力 60/60


ーースキル


・火魔法Lv.1

・土魔法Lv.1

・生活魔法


ーーエクストラスキル


・アイテムボックスLv.1

・自己アピール(new)


 特典として、就労された職業のスキルをランダムに1つ獲得出来るようになりました。


 ピンポンピロリン。


「異議あり! ちょっと待って、くーださーい」


 ……なぜに獲得スキルが『自己アピール』?!


 他にも色々あったよね、ブレスとか竜魔法とか。何故によりによって『自己アピール』?!


 ……サメザメ……サメザメ……。


     *     *


 8層でドラゴン頂上対決を制した俺は、ただ今9層をソロで絶賛攻略中です!


 ドラゴンから元に戻った時、ステータスの変化はエクストラスキル『自己アピール』の追加のみ(涙目)でレベルアップは無かった。


 グリーンドラゴン就労時のドラゴン討伐の経験値は反映されているのか? 就労時間は他の職業でも全て180秒なのか? クールタイムは……? 分からない事だらけなので、このままダンジョンを攻略しながら検証することにした。


 クールタイムが24時間なので、1日たないと次の職業を選べませんからね!


     *     *


 服が無かったので今、袋に穴を開けて着ています。想像出来ませんか? 恥ずかしいので、しなくて良いです!


 もっとも他の冒険者に会うことがないので人目を気にする事は、今のところありません。たぶん、ドラゴンが出たのでダンジョンの入構が制限されているのだと思います。ぜんぜん他の人が居ませんから。というか、ちょっと寂しいです。


 食料とかは、騎士団の野営跡に色々と残された物資が有ったので遠慮無く貰いました。ごっつぁん!


 荷物は今、着ている袋と同サイズの物を担いでます。アイテムボックスLv.1がショボいので仕方ありません。


 愛剣ヒカリちゃんが無事だったのでホットしてます。腰に巻いたヒモに差すのがムズいので、背中に吊る忍者スタイルにしてます。でも、これサッと抜けないんだよなあ。今、練習中です。


     *     *


 どうやら24時間ちました。色々と考えた結果、次に就く職業はこれにします!


・名前/タロー ヤマダ

・種族/人間

・年齢/16

・職業/不定Lv.28─┐

    【賢者】に決定しますか?

・生命力 120/240

・攻撃力 160/320

・防御力 100/200

・魔力 60/120


ーースキル


・火魔法Lv.1

・土魔法Lv.1

・賢者魔法セットLv.1(new)

・生活魔法


ーーエクストラスキル


・アイテムボックスLv.1

・自己アピール

・賢者スキルセットLv.1(new)


     *     *


「決定」


 ピロリン。


 【賢者】に決定されました。なお【賢者】の就業時間は3時間。クールタイムは24時間です。


     *     *


 普通言うな!


 見ての通り、魔法とスキルがセット仕様なので決めました。これ取れたら、お得でしょ! 何より『自己アピール』とか訳わからんスキルがないのが気に入ったんです。人外の職業の時、わけ分からんのが多い気がします。気のせいであってくれ!


 でも良かった。就労時間が3時間ある。また3分とかだったら、どうしようかと思っていたから。クールタイムは同じ24時間ですね共通なのでしょうか?


     *     *


 さて早速、賢者のスキルセットの『索敵』を使ってみましょう。


「うおっ?! これはかなり広範囲の情報が入ってきます。9層のほとんどが見渡せるみたいです……あれ?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る