第30話 アースVSグリーン

・名前/タロー ヤマダ

・種族/竜族

・年齢/16

・職業/ドラゴンLv.28

・生命力 120/120230

・攻撃力 160/160307

・防御力 100/10192

・魔力 60/60115


ーースキル


・竜魔法Lv.1(new)

・生活魔法


ーーエクストラスキル


・アイテムボックスLv.1

・ブレス(new)

・自己アピール(new)


     *     *


「……っん!」


 ……ちょーーっと待てよ! ステータス値の分母は、えらく高いけど分子低くね?! というか変わってない。


 そうだ。そうだったよ。変わんねーんだ!


 俺のバカ。さんざんシミュレーションして今、気がついた!


 せっかくドラゴンになっても、これじゃあ攻撃を食らうと一発で死んじゃうぞ! だ、大丈夫か?


 もう、今更どうしようもない。速攻勝負で行く! クッソー、腹くくるぞー(涙目)!


     *     *


 ドクン?!


 うおっ! 体の奥から何か来ました。毒のせいで息苦しかったのが、楽になってきました。力が湧いてくる気がします。


 俺の体、はち切れそうです。はち切れました。うおっ! 爪が爪が。頭がムズムズ、これ角ですか?! 腕に鱗が浮き出てきました。キモッ。


 鱗が緑です。そっか緑かぁ……。赤じゃないんだな。いや、良いんだ緑でも。せめて青とか黒とか……。いやいや緑でオーケー許容範囲さ!


 体がどんどんデカくなってます。尻がムズい。これシッポかぁー! テンション揚がるわー!


 せ、背中が! あー羽だぁー。イェーィ!


     *     *


 魔素の中のドラゴンも、かなり形になってます。こいつ4つ足だ。アースだ。アースドラゴンだ。色も茶だし。フフン、取り敢えずビジュアルでは1本だね!


 あっ! アースと目が合いました。やんのか、この野郎! コワっ、スミマセン。おもわず目をそらしちゃいました。やる前から負けてどうする。頑張れ、俺!


 まだまだ大きくなってます。視線が上がって、かなり遠くまで見渡せます。あんな所に御手洗会長達が! あはは、御手洗会長が片桐先輩の肩に担がれて逃げてます。足バタバタさせてます。もう、世話が焼けますねぇ。


 騎士団の皆さんが振り向いて、俺の事を指さしてます。違いますよ、俺じゃなくてアッチアッチ。


 あれ? あのアースドラゴンどこ行った?


     *     *


 いたいた、いました。俺の尻の下です。踏んづけてました。こいつ小っちぇー!


 それとも俺がデカいのか?! でも良かったー、何とかなりました。


 お尻をプルルン。


 ぷちっ!


     *     *


 どうやら意識は、そのまま変わらない様です。


 心配したのが、ドラゴンの時に訳が分からなくなって暴れまわる事です。僅か3分でもドラゴンですからね。一安心ひとあんしんしました。


 そう言えば、あいつはどこだ? 居た! ゼクスの背中が見えます。出来るかな? うん、出来そうだ。


 すーぅ。プッ!


 チビブレス。ゼクスの背中にドーン。派手にすっころげました。あはははは。


 ゼクスの奴、何が起こったのか分かってません。まあ、今回はこれで勘弁してやろう。御手洗会長達に危害を加えるわけじゃないからな! 俺の代わりに、しっかり仕えろよ! ちょい不安だが。


     *     *


 ピコーンピコーンピコーン。ピコンピコンピコン。ピコピコン……。


 もう、3分経ちました。はやっ


 ひゅるひゅるひゅるん、ぽん。


 間歇スポットの手前で足を投げ出した格好で座ってました。砂利じゃりで尻が痛いです。


 拳大ほどの魔石が傍に落ちてます。あのドラゴンだな。良い戦いだった。君の名前は忘れないよ。もう名前、アースで良いよね。


 俺、マッパかぁ。文字通り裸一貫からの再出発だ!


 エッグシッ!


「取り敢えず、服を探そう。マッパでGO!」

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