アイディアがやってくる場所

「アイディアはどうやって思いつかれますか」みたいな質問に、著名なクリエイターさんたちは、いろんな答えをされますが、「お風呂に入ってるとき」とか「散歩中」とかが多いような気がします。


 年がバレるんだけどさー。私が好きなポップソングのなかに、山崎まさよしさんの「One more time, One more chance」という曲があります。歌詞が大好きなんですけど、以下、抜粋です。


いつでも捜しているよ どっかに君の姿を

向いのホーム 路地裏の窓

こんなとこにいるはずもないのに


 私にとって、アイディアはこんな感じです。いつでも捜しているよ。そして「こんなところにいるはずもないのに」てとこから出てくるよね!


 アイディアがでなくて煮詰まってるとき、実は私にはとっておきのテクニックがあります。「こんなところにいるはずもないのに」じゃなくてね、無理やり呼び出し。


 他の作品を見る・読む! どどーん!


「えー。」と会場からブーイングです。ええ。わかりますよ。テクニックとかたいそうなこと言っといて、けっきょくパクりかよ、と。もしくは、みなさんよくやる「あるある」の方法なのかもしれません。


 他の方はどうしてるんだろう? と思って参考資料として他の作品にふれると、いろんな発見があって、インスピレーションを受けることが多々あります。んで、けっこうすんなり、「こうしよ!」と思えるアイディアに出会えることがあります。そのアイディアは、参考にした作品と似ても似つかないことが多いです。


 アイディアを出すテクニック、もう一個あるんですよ。どどーん!


 1個出さないで100個出す……つもりで数を出す。アイディアを出すときに、そのアイディアが良いか悪いか判断してはなりません。どんなアイディアも、どんなくだらない思いつきも、決してダメ出ししないで、1個のアイディアとして、わーっと出しちゃいます。これ、他の人と一緒にやると加速して出る気がします。でも、小説は、けっこう一人作業。私は、なんと! 妄想の中からメンバーを引っ張り出して、一緒にやったりしますよ。ブツブツと小声でしゃべりながらね。たまに「お母さん、どうしたの?」て子どもが背後にいることがあります。(←実話)


 上記の方法は、会社で習った方法なのですが(妄想部分を除く)、ご存じのかたやご自分でもやってらっしゃるかたも多いかもしれません。私は重宝しています。


 こういうテクニックを使うのは、煮詰まっているときだけです。ふだんは、頭のどっかでずーっとアイドリングみたいに考えていることに対して、ふと、「こんなとこにいるはずもないのに」ってとこからでてきます、アイディア。

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