100万ドルの質問

「これに回答できたら人生や世界が変わる」と思うような、大きな質問のことを、英語で「100万ドルの質問」と呼ぶことがあります。小さい子どもが、無邪気に大人にぶっつけてくる質問の中に、100万ドルの質問がけっこうあります。


「なんで戦争とかすんの?」(息子の質問)


 でたー! これは100万ドル以上の質問ですけど。こういう大きい質問をされるとき、大人はけっこう困りますよね。


 こういう質問をされたとき、「正しい答え」を言うことが必ずしも大切だとは思いません。(っていうか、無理だし。)でも、どんなに複雑な問題でも、ちゃんと自分のせいいっぱいの答えを、本音で言うように心がけています。なぜかって? なんか、そうしたほうがいいって、どっかの記事で読んだから(←適当)。


「なんで悪い人っているの?」(娘の質問)


 えー! なんでだろねー。


 こっからが、なけなしの知識を総動員した、ふつうのおばさん(私です)の回答です。


 本当に悪い人というのは、あんまり数はいないと思っています。たいていの悪いことは、ふつうの、いい人たちがします。人間は、自分や自分の大切な人を守るために、まったく罪のない人たちを、殺してきた生き物です。


 戦争は、こういう残酷さを兼ね備えた人間同士が、自分や自分の大切な人たちのサバイバルをかけて、繰り返しやってきたことです。めっちゃくちゃシンプルに言うと、そういうことなのかなって思います。


 ↑ここまでが、私が子どもたちに話した回答です(もうちょっと子どもむけの言葉を選びましたけど)。5歳児と7歳児、けっこう真剣に聞いてました。どこまでわかってんのかは不明ですけど。(笑)「何を言ったか。」よりも、「お母さんが、せいいっぱいがんばって、答えてくれた。」てことのがさ、重要らしいですよ。(←どっかの記事で読んだ適当な知識です。)


 実際の戦争は、もっといろんな複雑な要素がからんでくると思いますが、そのへんを説明する知識も技量もありませんでした。


 悪い人や悪いことの定義も、時代や文化でぜんっぜん違いますよね。今では考えられないような残酷な行為、例えば人身売買などが、ある時代のある文化では、ふつうだったりね。今の私たちがふつうにやっていることも、未来の人類からしてみれば野蛮だったりしそうです。逆に、今より残酷な時代に入って「あのころは平和だったな」ってなってるかもですけど。ぎゃー!


 戦争はいつかなくなると信じてます。アラジンに出てくる魔法のランプがあれば、「世界平和」て本気で言いますよ。ランプ、ないですけど!


 なんだか重いネタになったので、最後のシメに、「紅の豚」のセリフを抜粋します。


少年「親方、戦争と賞金稼ぎと、どう違うの?」

親方「ああ? そりゃあ戦争で稼ぐやつは悪党さ。賞金稼ぎで稼げねえやつは能なしだ」


「紅の豚」個人的にはセリフが最高だと思うんですけど(セリフ以外もいろいろ最高ですけど)、その中でも特に大好きなセリフです。


蛇足:書けないおばさんは、ただのおばさんだ。

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