小説の書き方

 厳密に言えば、正しい小説の書き方なんてものはなくて、いろんなライターさんが、いろんな方法で執筆されていると思います。


 他の方が、どのように書き始めて、物語を編んでいって、仕上げるのか、私はかなり興味があります。


 ってことで、私がどうやって書いてるのかここで公開してみます。「うええええ。死ぬほど、どうでもいい。」と思われるかた続出の予感! 僭越せんえつながら言ってしまいます。「この回は、よ、読まなくても、いいよ! ごめんなさい!」


 書き方のスタイルは、いろいろ変えて実験してみたい分野です。でも、それができるほどの経験値がまだないので、今の自分の書き方を記録として残しておくのも、後から役に立つかなーっと思って書いてしまいます。


 私の場合、物語が始まるきっかけは、いろいろですが、まずは疑問だとか、あるシーンだとか、セリフだとか、体の一部だとか、断片的な思いつきから始まります。


 疑問の例:職業病が日常を支配し始めたらどうなるかな。

 シーンの例:女の子同士のキスシーンが書きたい。

 体の一部の例:長くてストレートの黒髪。


 そっから、ブワーッと妄想が広がります。主に、キャラクターに対する妄想です。どんな人なんだろう。なんであんなことしたんだろう。家族構成はどんなかな。服はどんなの着るんだろう。友だち多いほうかな。悩みはなんだろう。好きな食べ物はなにかな。


 物語の役割を振らないといけないので、キャラが実際に登場するときは、最初の妄想とけっこう違う感じになってるときもあります。

 

 この段階で、なんとなく容姿も決まります。ただ、容姿は、「ちょっとブサイクにしてやろう」なんて、話が面白くなる方に後で変えることもあります。逆に「こういう容姿の人が書きたい」と思って、そこから物語が生まれたり、変わったりすることもあります。


 私がいつも忘れてしまうのが、季節。登場人物に半袖着せといて、後で時間軸を確認したら、冬じゃん! と気づいて慌てて厚着させたり。


 この辺まで妄想が広がってくると、書きたいシーンが何個か出てきます。だいたい、最初か終わりか転機になるシーンです。何個か出てきたシーンを、ここがいいかなーっと、それぞれ並べてみて、あとは、点と点をつないで線にする要領で、シーンとシーンをつなぐ作業に入ります。


 この段階で、私はプロットを書きます。プロットが途中から変わることもありますが、私はプロットがないと迷子になって頓挫とんざするタイプのようです。いつか経験値が上がったら、プロットなしで見切り発車的な書き方も試してみたいです。


 プロットの段階で、書きたいテーマだとか、シーンだとか、キャラだとか、セリフを、思いつくまま、ぜーんぶ書き出していって、「このシーンいらない」「このキャラいらない」と剪定せんていします。一話書き終えてしまった後で、「やっぱいらない」と削除することもありますが、なかなか未練が残ってしまうので、最初のうちに刈り込みます。


 逆に、最初のプロットになかったけど、後で追加するシーンもけっこうあります。主人公がね、あんまり平和そうだと、「物語が退屈だからちょと不幸にしてみよう」とエゲツないシーンを加えたりします。フフ。


 だいたいプロットができても、パズルのピースがなんかハマってない。なんか足りない。くらいの状態で、私は書き始めます。書き始めると、何やってても、そのパズルのことが、頭のどっかにあります。んで、自分でも予想できないタイミングで、最後のパズルの一個が、パシッとハマる時があります。あくまで、自己満足の世界なんで、完結した後に、またパズル組み直しとかあるんですが。


 それでも、一度パチっとハマっちゃうと、もうずーっと書いてたいです。早く、早く。忘れないうちに全部書き出したい。でも、他にもやることいっぱいあるので、そんなわけにはいきません。もどかしいですが、執筆の途中に他のことが入るからこそ、物語に意外な要素が入っていったりもするので、それでいいんだろうと思っています。会えない時間が愛を育てる的な。


 そうやって、今はとりあえず、最後まで書き切ることを目標にしています。


 一度完成させた作品のリライト作業も、近いうちに始める予定ですが、そこは未知の分野です。一回作ったものを、潔く壊せるのかなぁ。そこが楽しめるライターになりたいんですけど、貧乏性なのでね。捨てるのは勇気が入ります。


 今回も、読者さまにはどうでもいい内容になったので、小ネタを。ロブスターも歳とらないそうです。脱皮するたびに内臓もリニューアルするので、老化現象がみられないんだとか。理論上は永久に生きられるらしいですが、実際は、脱皮に失敗したりとか、食べられちゃったりして、死にます。


 こういう動物不思議話がお好きなかた、「天地創造デザイン部」というマンガがお勧めです。ご存じの方も多いのではないでしょうか? 読んだら「かしこまりこ、ここからパクったな。」とバレる仕様になっております。悪しからず。

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