リスボンが好きなのに嫌いだと思われた件
ロンドンに6年くらい住んでいたんですが、そのころポルトガル人の同僚がいました。
ポルトガルの首都のリスボンに旅行に行って、街が夢のように美しくて、いい思い出いっぱいで帰ってきたので、その同僚に「リスボンよかったよ〜。」て話をしました。その時に「一つだけ残念だったのが、レストランに当たり外れがあったことかな。」みたいなことも言いました。
その数日後、リスボンで買ったワンピースを着て出社したら、そのポルトガル人の同僚が「かわいいね。どこで買ったの?」と聞いてきました。「ありがとう。お気に入りなのよ。リスボンで買った。」と言ったら、なんとその同僚は「リスボンで一つでも気にいる物があってよかったね。」と言ったんです。
なぜか、その同僚は私はリスボンが気に入らなかったとずっと思って、ちょっとだけ恨みに思っていたっぽいのです。
えー!「リスボンめっちゃよかった。」てきれいな街並みのこととか、お城の話とか、いっぱい話したじゃーん。ご飯も、外れもあったけど、美味しいとこもいっぱいあった、て言ったじゃーん。と、私は心底たまげましたよ。
その同僚さんは「レストランに外れがあった。」て言われたことにショックを受けすぎて、他のことが記憶から消滅したんだと思います。
今でもこれは教訓としてよく覚えています。自分が伝えたいことが、そのまま伝わるとは限らないってことです。できるだけ的確にわかりやすく伝えるように努力することは、伝える側の義務だと思っていますが、それでも思ってたところの斜め上の解釈をするのが人間。
棚ぼた的にポジティブなこともあります。何気なく口にした、自分にとってはなんでもないことに感心されたりとか。娘が歩き出した動画を姉に送ったら「着てる服がかわいい」と褒められたり。「そこ?」みたいな。
小説だと、もっといろいろ解釈があるんでしょうね。そういうもんだという前提で、どう遊ぶか工夫を重ねるのがコミュニケーションの醍醐味なのかなと思っています。(たまに困りますけど(笑)。)
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