第4話

神様は沈黙している。

そうだろうな、と私は思う。

神様は人間の目には見えない世界を全て見ている。

腸の中から世界を見るとか、そういうものが、神の視点というものかな、と思ったりする。

3人称小説を神の視点というからには、人体の外部でなく、内部から見た視点だってあるだろうに。

神様が沈黙するのには理由があるのだ。

「人間、見たいものだけ見る」


真実、存在するからといって、太陽を肉眼で見ることは、人間はやらない方が良い。

真実は、直視するには厳しいから、ああ、ここら辺にあるな、とちらっと意識を向けるくらいが、人間の限界かと思う。

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