ガンガン部隊の母
”ガンガン部隊”って何?
戦後から昭和30年代、小樽から道内各地へ四角い一斗缶に干魚などを入れて担ぎ、売りに歩いた行商の人たちを言うのであるが、その担い手は主に女性であった。缶々が訛ったものか、ガンガン部隊と呼ばれていた。モンペと頬かむりが、その象徴的スタイルで戦後復興の底力を見せていたのではないかと。今は史跡として残している手宮駅からの発着で、南小樽で乗り換えて各地へ散っていたもので、一時期は専用列車も出たくらい盛んだった。
私の母もそのガンガン部隊の一員として、父が戦地から帰還するまで砂川辺りに飴を売りに行っていたとか。よく売れたそうだ。お嬢さん育ちの印象が強い母がネェと姉妹で感心し合っていたが、誰もが食べることに精一杯だった時代が彷彿としてくる。
中央市場の一角に、そのガンガン部隊の新聞記事や人形が紹介展示されている。
この地で懸命に生きた人たちを思うとき、私たちもまた勇気をいただいているのですね。
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