《 past 》3.

蒼栄は、後悔した。トワが家からいなくなってから、込み上がる苛立ちが抑えきれず、クラスメイトにぶつけてしまった。それがトワの親友だったことも後から知り、結局悪いことしかできなかった。そんな自分が情けなかった。少しでも、平和に生きていたい。そういう思いで、自分を変えることにした。髪の毛を青く染めて、自らの意思で、父に一人でいたい、閉じこもりたい話をした。最初は拘束はされなかった。自分で出入りもできるし、自分を見つめ直すためだけの部屋だと思っていた。でもある日突然、父が変わってしまった。トワが動かなくなって5年、父は呆れて蒼栄の改造をしようとした。蒼栄は元々足が強かったため、足の強化をしようと言われた。自分を変えたいと思っていた蒼栄は、足だけなら、と強化をする手術をした。そこから監禁生活が始まった。だがその鎖はあまりにも脆く、すぐに脱走できるほどだった。でも、脱走したところで何も無い、自分にはすることが何も無い、そう思い、故意に脱出しようとは思わなかった。それから5年、蒼栄は久々に外に出たいと思うようになり、脱出を試みる。見事に成功し、ちょうど脱出していたトワと真白に出会うのだった。

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