《 past 》1.

小学一年生。入学式を終え、教室に戻る。1人気になる子がいた。髪の毛がすごく真っ白。先生の話が終わって休み時間になる。彼は白い髪の毛の女の子に聞いてみた。「ねぇねぇ、名前なんていうの?」女の子はか細い声でこう言った。「……ましろ…」「だから髪の毛が真っ白なんだね」「……!」女の子は嫌な顔をした。「……どうしたの?嫌だった?」「……私、白嫌いだもん」「……えぇ、僕は良い色だと思うけどなぁ〜」「だって……普通じゃないじゃん」「普通……かぁ……」

それから、2人はとても仲良くなった。毎日話をするようになった。帰り道が途中まで一緒で、たまに寄り道をして、ずっと話していた。

「ねぇ、普通ってなんだと思う?」

「それは、髪の毛が黒いこと!」

「…まぁ……そうだね。他には?」

「え、うーん、わかんない」

「……人はみんな、普通じゃないことがいっぱいあると思うんだ。」

「どういうこと?」

「みんな特殊で、それぞれに取り柄があるんだよ。」

「とくしゅってなあに?とりえってなあに?」

「そのうち分かるさ。みんな違ってみんないいんだよ。」

「みんな違って……みんないい……」

「そう、だから君は君のままでいいの。僕にはとても輝いているように見える。」

「私、光ってないよ?」

「ふふ、そういう意味じゃないよ…」

「じゃあどういう意味?」

「…この話はまた今度ね、早く帰らないとお母さんに怒られちゃう。」

「えぇ〜、続き聞きたい〜。」

「じゃあ、またね〜。」

「むぅ〜。」


「またね。」その言葉を最後に、女の子は男の子に会うことが無かった。学校をずっと休んでいて、クラスメイトからは、存在すらも忘れられていた。それから、女の子はいじめを受けるようになった。その特徴的な白い髪の毛が、いじめの原因となっていた。いじめていたのは、とある男の子。毎日毎日いじめを受けて、女の子はついに家出をすることになる。


最初に話していた男の子は、トワ

いじめられていた女の子は、セツナ、つまり真白

いじめていた男の子は、メラン、つまり蒼栄


3人は昔、お互いに出会っていたのだった。

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