急展開の連続で笑えません!

「……青山くんの紹介って君のことなの?」

「……………」

「何だかぱっとしないね」


 うるさい。大体なんで俺がこんな目に……。

く、くそ……青山のやつ……。


「陰月の足……普通じゃないんすよ! 俺が言うんで間違いないですよ! !」


「まぁお前が言うのだから……相当なんだろうけど……」


 そう。俺は今何故かにいる。原因は青山だ。体育が終わってからというものしつこく『お前に合わせたい人がいる』と絡んできて、強制的に連れ出された結果がこれと言う訳だった。


 はぁ。しかも尾行されてるしな、暁と夢島に。

 あの二人、思いっきり様子伺ってるだろ。バレてないつもりか知らないがバレバレだ。


「……それでえーーと、陰月君は陸上部に?」

「……僕は入る気は」

「あるよな??」


 青山のやつから鋭い眼光が飛んでくる。変な圧をかけても意味ないっての……陸上部なんてまっぴらごめんだ。というより運動部に入ることすら嫌でしかない。


 そう思い苦虫を噛んだ顔をしていると、副会長から助け舟がやってきた。


「……無理強いは感心しないぞ、青山」

「で、ですけど……こいつは」

「そこまでのやつなのか……」

「はい! 一眼見れば副会長だって!!」

「分かった……そこまでいうのなら、一度だけ私が見てやろう……」


 え、ふ、副会長……う、嘘だよな?? 何、乗り気になってんの!?


「……一度だけでいい……見せてもらっても?」

「……俺が走るのをですか?」

「……あぁ」


 ちっ。青山のやつ何ニヤニヤしてんだよ。人の気もしらないで……。


「断る……と言ったらどうなんです?」

「……青山がここまで執着する相手だ。君のことは目をつけさせてもらうよ? これから」


 おいおい、それだけは勘弁してくれ。俺の実力隠し道が閉ざされてしまう……。


「……ふふっ。君はどうやら目立つのが嫌なみたいだね」

「……ニシシ」


 はぁ。こうなったら、一度だけ走るのを見せて幻滅させよう……。


「あっ。手を抜くのはやめた方がいいよ。私、こう見えてそういうのすぐに分かるから」


 どういうことだよ……。そんなのあり得るはずないだろ。


「……まぁ放課後に走ってくれるってことでいいよな? 陰月!!」


 青山がテンション高めでそう言ってくる。

 ホント、面倒なのに目をつけられたな……。


 俺は後ろにいる二つの影に意識を向けながら思いっきりにため息をつくのだった。


♦︎♢♦︎ 


 青山があそこまでいう相手……相当なやつなんだろうけど……でも期待できるかは少し微妙だ。


だって、あの相澤とかいう男。勉強はできるのかもしれんが会長に速攻見切られていたし…。


 それに私の胸ばかり見てきて私もげんなりしたし……。


 えーーと、陰月君だっけ。彼は私の期待を裏切らない人であってほしいな。


 





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あとがき


 更新遅くなりがちですみません。忙しい日が続いていまして汗。そんな訳で更新遅めになりましたがそれでも沢山の方に読んでいただいて本当に感謝しかないです。本当にありがとうございます。

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