怖い話⑳

電話

これはついこの間起こった怖い話というより不思議な話に近いかもしれない…

母「おばあちゃんの家に行くけど一緒に行く？」

母は、野菜をもらいに祖母の家に行くと言っていた。私はテストが終わって暇だったので一緒に行くことにした。

携帯電話はカバンにしまっている。携帯カバーは手帳型なので開かない限り画面に指が触れることはまずない。

私は携帯電話をカバンに入れて母と共に家を出た。母は車を運転しているため携帯をいじることはまず難しい。車に乗って10分くらいたった頃だろう。

「プルルル…プルルル…」

私の携帯電話が鳴った。画面を見ているのなぜか隣にいる母からの電話だった。私は運転中の母に

「携帯電話バックの中にある？」

そう聞くと

「バックの中にいれたよ。電話の相手は誰？」

母は呆れた顔で聞いた。

「それがなぜかお母さんからなんだよ…」

その後近くのコンビニに車を止めて母のスマホをカバンから出したが着信っ履歴にも私に電話を掛けた痕跡など残っていなかった。それに母は携帯を触っていないのにどうやって私に電話をかけることができたのだろう。今でも考えると不思議で仕方がない。