崔浩先生の「元ネタとしての『詩経』」講座
ヘツポツ斎
2024.07.07 更新タスク&前口上
ごきげんよう、崔浩と申す。
当作では「詩経」305首+補亡6首、
全311首を掲載しておる。
合わせて各詩が史書において、
どのように引用されているかを
漢籍全文資料庫計畫
http://hanchi.ihp.sinica.edu.tw/ihp/hanji.htm
に掲載されておる情報に基づき
検索のうえ掲載する。
ただ、引用確認の手法を掲載期間中に
構築していったため、はじめの部分に
遺漏が生じている状態である。
ここを脱却するため、
以下のように更新タスクを設定、
順次進めておる。
■2024.007.07現在タスク
調査対象
→左伝、史記、漢書、後漢書、
三国志、晋書、宋書、魏書
○国風各詩逐句検索、反映
衛風
芄蘭 河廣 伯兮 有狐 木瓜
王風
黍離 君子于役 君子陽陽 揚之水 中谷有蓷 兔爰 葛藟 采葛 大車 丘中有麻
鄭風
緇衣 將仲子 叔于田 大叔于田 清人 羔裘 遵大路 女曰鷄鳴 有女同車 山有扶蘇 蘀兮 狡童 褰裳 丰 東門之墠 風雨 子衿 揚之水 出其東門 野有蔓草 溱洧
齊風
雞鳴 還 著 東方之日 東方未明 南山 甫田 盧令 敝笱 載驅 猗嗟
魏風
葛屨 汾沮洳 園有桃 陟岵 十畝之間 伐檀 碩鼠
唐風
蟋蟀 山有樞 揚之水 椒聊 綢繆 杕杜 羔裘 鴇羽 無衣 有杕之杜 葛生 采苓
秦風
車鄰 駟驖 小戎 蒹葭 終南 黃鳥 晨風 無衣 渭陽 權輿
陳風
宛丘 東門之枌 衡門 東門之池 東門之楊 墓門 防有鵲巢 月出 株林 澤陂
檜風
羔裘 素冠 隰有萇楚 匪風
曹風
蜉蝣 候人 鳲鳩 下泉
豳風
七月 鴟鴞 東山 破斧 伐柯 九罭 狼跋
○小雅・大雅・頌 各詩既出句検索、反映
小雅
鹿鳴之什
鹿鳴 四牡 皇皇者華 常棣 伐木 天保 采薇 出車 杕杜 魚麗 南陔 白華 華黍
南有嘉魚之什
南有嘉魚 南山有臺 由庚 崇丘 由儀 蓼蕭 湛露 彤弓 菁菁者莪 六月 采芑 車攻 吉日
鴻鴈之什
鴻鴈 庭燎 沔水 鶴鳴 祈父 白駒 黃鳥 我行其野 斯干 無羊
節南山之什
節南山 正月 十月之交 雨無正 小旻 小宛 小弁 巧言 何人斯 巷伯
谷風之什
谷風 蓼莪 大東 四月 北山 無將大車 小明 鼓鍾 楚茨 信南山
甫田之什
甫田 大田 瞻彼洛矣 裳裳者華 桑扈 鴛鴦 頍弁 車舝 青蠅 賓之初筵 魚藻之什
魚藻 采菽 角弓 菀柳 都人士 采綠 黍苗 隰桑 白華 緜蠻 瓠葉 漸漸之石 苕之華 何草不黃
大雅
文王之什
文王 大明 緜 棫樸 旱麓 思齊 皇矣 靈臺 下武 文王有聲
生民之什
生民 行葦 既醉 鳬鷖 假樂 公劉 泂酌 卷阿 民勞 板
蕩之什
蕩 抑 桑柔 雲漢 崧高 烝民 韓奕 江漢 常武 瞻卬 召旻
頌
周頌 清廟之什
清廟 維天之命 維清 烈文 天作 昊天有成命 我將 時邁 執競 思文
周頌 臣工之什
臣工 噫嘻 振鷺 豐年 有瞽 潛 雝 載見 有客 武
周頌 閔予小子之什
閔予小子 訪落 敬之 小毖 載芟 良耜 絲衣 酌 桓 賚 般
魯頌
駉 有駜 泮水 閟宮
商頌
那 烈祖 玄鳥 長發 殷武
○索引wiki更新
上掲タスクがすべて完了したところで、
「跋」を掲載。
当作も完結予定である。
完結まで変則的な道筋となる旨、
ご了承願いたい。
では以下、「ふだんの」前口上である。
○ ○ ○
読者諸氏よ、ごきげんよう。
本作は中国文学における大古典
『
いろいろ順番おかしくねえか作者、
という代物である。
この辺りについて、
少し語らせていただこう。
○詩経とは
いわば孔先生チョイスによる
古典詩のベストアルバムである。
ここに載る作品たちは、
後世のあらゆるところで引用されておる。
はっきり言って、作品を知らねば
引用に気づかず無意味に字義を拾い、
トンチンカンな解釈をも決めかねぬ、
そういうレベルの文学的「基礎」である。
逆に言えば、中国ネタを決める際には、
この作品群を抑えておくと、
いろいろそれっぽい振る舞いが
できるようになる。
なので、普通に考えたらこれが先だろ、
レベルに順番がおかしいのであるが、
急遽ライブラリにねじ込むこととした。
○詩経の内容
いろいろな解説がなされておる、が、
細かなところはよい。
そんなものは Wikipedia に丸投げである。
ここで我があえて語るべきは、
「詩経と陰謀論はお友達」
という点である。
先にも語りたる通り、
詩経に載る作品群は原則として大古典。
日本でいえば、
わらべ歌のようなものである。
素朴な楽しみであるとか、恋する心、
それらを素朴な言葉で表したもの。
そういったものの集成である。
の、だが。
これも繰り返しとなるが、
孔先生チョイスである。
儒教的にとてもおありがたいのである。
故に、
「孔先生の深淵なる意図が、まさか
素朴な詩の紹介だけなはずがない!」
と、後世の人間たちは
深読みしてゆくようになっていった。
結果「お前は何を言ってるんだ……?」
レベルの超解釈まで登場する始末。
当作は、面白いので
その超解釈を拾っていこう、
というものである。
ただし、そういう偏ったものばかりを
紹介しても仕方がないので、
併せて「素朴な解釈」も紹介する。
どちらをメインにお楽しみいただいても
問題はあるまい。
「面白ければ、それでよい」のである。
この辺りをタイトルで把握できるよう、
各詩は
「詩名(詩のテーマ/超解釈)」
という形式で表記させていただいておる。
では、参ろうか。
○参照元
原文 中國哲學書電子化計劃『詩經』
https://ctext.org/book-of-poetry/lessons-from-the-states/zh
訳文参照
集英社 漢詩大系I・II「詩経」上下巻
なお、今回は訓読を載せぬ。というのも、詩経の場合は下手に訓読をしても、詩が持つリズム感を妨げしかせぬ気がしている。また詩経が編まれたころの漢字の読み方は上古音と呼ばれており、現在の推測再現音を見る感じでは、現代の中国読み、いわゆるピンインよりも日本語の音読み(漢音)のほうが近いのでは、と思われてならぬ。つまり意味を踏まえつつ、漢音で読んでいただくほうが、各詩が読まれた当時のノリはかえって掴みやすいのではないか、と考えている。
その試みのため、各詩にはあえて作者が妄想する音読みをルビとして振った。復元上古音で振ろうかとも一瞬考えたが、それをやると地獄のような勢いで時間が溶けるのでご寛恕願いたい。
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