第二次インパール作戦

第九話 エ号作戦

 1944年11月、合同参謀本部にて新たな作戦が立案されていた。作戦名『エ号』。牟田口や河辺指揮の元行われた『ウ号作戦』、通称『インパール作戦』の後継作戦である。支那戦線に配備されていた200万の兵力のうちから沿岸防衛用師団等を引いて約120万の普通科部隊、そして本土で訓練を受けた1万の空挺部隊、10万の特殊部隊を用いてインドを徹底的にたたく作戦だ。


 作戦の内容は、1945年の一月、もしくは二月開始を目途に、ビルマ側の戦線から一挙に攻勢を開始。攻勢開始と同時に上海から山口将軍率いる第2軍団を出撃。第2軍団はフランス領インドに上陸。そして特殊部隊10万人はアルプス山脈を踏破させ、インド北部からデリーに向けて進撃させるインドに三正面作戦を強いることだ。そしてもう一つ重要な事項があった。それは


米軍の援軍が来るまでにインドを降伏させることだ。


反抗は重大局面に来た。我が国の未来はこの作戦にかかっている。

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