1-3
急いで家から最寄り駅まで走った俺たちは無事、学校に間に合う電車に乗れた
夏の暑い中走ったからか汗が流れ出てくる
膝に手を置き、息を整えながら汗を拭く
電車の冷房がかなり効いているおかげで汗もひいてきた
一息つけたことで違和感に気づく
「んっ?どうしたのおにぃ?」
妹がめちゃくちゃ近い
朝のラッシュ時なので電車が混雑するのはわかるが、それを考えても近い、近すぎる
そして女子特有の匂いもする
妹は汗を拭いたタオルを鞄に片付けながらそんな俺を不思議そうな眼差しで見ている
「いやぁ、さぁ……」
何て言ったらいいのかわからず、口どもる
「?大丈夫?」
妹は心配してか一歩近づく
俺は妹の汗で濡れた制服を肌で感じて、より気まずくなって一歩引こうとして……ドアにぶつかった
妹が見上げてくる
見ていられなくなって顔を反らす
「おにぃ?」
妹の心配はありがたいが、今はものすごく困る
さらに一歩俺に近づいてきた妹は俺の前髪を退けて顔色を伺ってきた
「大丈夫そうじゃん
おにぃ、何目を泳がしてるの?
おにぃは私 だけ 見てたらいいの、ね?」
妹は俺の頬に手を添えて視線を固定させる
端に追い込まれた俺はどうすることも出来なかった
妹の言葉の真意に気づかずに……
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