第11話 7月12日 晴れ
◇ AM10:30
2人は再び図書館にいた。
本と言えば電子書籍を指すようになり、紙の本が貴重になってから、借りられる日数は短くなった。彼らの住む地域の図書館では、借りられる日数は借りた当日を除く3日間だけ。本を持参して都度延滞手続きを取れば、次に予約が無い限りは、何度でも借り続けることができる。つまり、引き続き同じ本を借り続けたいなら、4日に1回は図書館に行かなければならないのだ。
そんな規則を知らない子どもは、ずっとその本、持っていたいか? というカイの問いに素直に頷いた。綺麗な挿絵と、物語は、何度見ても飽きることない。
「よし、図書館で、借り直そうな。次に予約が無ければ、借り続けられるから」
レイを連れ出す目的には叶っているし、これから4日ごとに出かけよう。そう思いながら、カイは子どもの頭を撫でた。
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