クラゲ

第1話

私は、海の生き物が好き。

中でも、クラゲが好き。

友達からは、「変わってるね」と言われる。

でも、好きだから仕方ない。

なので、クラゲの水族館に、よく足を運ぶ。

世界には、たくさんのクラゲがいる。

中には人体に有害な毒を持つクラゲもいるらしい。

ぷかぷかと泳ぐ姿は、何とも愛らしい。

こちらまで、ほんわかしている。

水槽の向こうの、たくさんのクラゲたち。

みんな、美味しそうだ・・・

って、冗談ですよ。

また、近いうちに来よう。

私は。クラゲ。

生まれた時から、水族館にいる。

詳しい種類は、知らない。

ただ、クラゲというのはわかる。

私は、海を知らない。

人間さまは、「自由が無くてかわいそう」というが、

ここにいれば、食うに困らないし、身の安全は保障されている。

天敵の、マンボウもいないし・・・

水槽の向こうにいる、人間様は、何とも愛らしい。

いろいろな、種類がいる。

今日も人間観察と、しゃれこもう。

あれ？

あの人、この前も来てたな。

水槽にへばりついて、私たちを見ている。

とても、面白い顔をしている。

ふぐみたい。

まさか、私たちを食べようとはしてないよね？

美味しくないよ。

多分・・・

明日は、どんな人間様が来るのか、楽しみだ。

あの人は、また来るだろう。

来ないと心配。