第90話 勇者マコト出陣!

法国軍はかなり崩壊していた

援軍の王国軍は撤退しており、冒険者達も瓦解、竜に至っては出陣したまま姿を消していた

そんな中で勇者は法王に謁見していた

「法王様、これより勇者パーティー一同、魔皇帝ユウヤの首を狙いに行ってきます!」

「おお、マコトさま、お頼み申します、全軍で勇者様の道を、作りましょう」

法王は歓喜していた

既に士気は低下しており、敗戦が見えるなか勇者の出陣は士気を盛り返すのに丁度よかった

法王は残っている兵達の前で演説を行った

「人類の危機に勇者さまが出陣なされる、皆のもの!この戦いの勝機はこれにあり!全軍出陣だ!」

「みんな魔皇帝まで一点突破を行う、俺の後をついてこい!」

マコトは先頭にたち法国軍残り8万全軍での突撃を敢行した


ユウヤは自分に向かってくる法国軍を眺めながら

「なあチカ、どうも手薄な所から俺達に向かって来てる、ここは俺が1発ドガンといくべきだろ?」

「おそれながら陛下、あの程度の雑魚どもは我々が始末して参りましょう」

そこには蚩尤達、魔物がいた

彼らは城に置いて来ていたが、竜が倒された事によっておやっさんから援軍としてセーレの転移を使い、こちらに来ていた


「いいでしょう、蚩尤貴方達の忠誠を私達に見せてください」

「はっ!奥方さま、我等の活躍を御覧くださいませ」

蚩尤は他の魔物を率いてマコトに向かっていった

「俺の活躍の場面は・・・」

「だからないの♪おとなしくみてましょ」

ユウヤは肩を落としていた


その頃魔族達はバエルを筆頭に法国軍を横から攻めていた

「陛下の元に行かせるな!さっさと全滅させるぞ」

「おう!」


帝国軍も魔族の反対側から側面を削っていた

「おじょうの元に法国の雑魚どもを行かせたらどうなるか、お前らわかってるだろうな!」

倉田の威圧が増していた

「全軍突撃しろ!俺達の命が危ない!マナブ特にお前は王国軍の事もあるからな、ちゃんと活躍しとけよ!」

銀次は命懸けの突撃を行う事に・・・


シンは法国軍の本陣があった所についたが既に出陣した後だった

「あれ、いない?」

「シン、あれを見ろ」

カズマに言われ視線を移すと、ユウヤに向かい突き進む法国軍が見えた

「俺を無視するとはいい度胸だ!」

シンは法国軍後方から追いかける事になった


はからずも法国軍は四方から攻められる事になったことにとうの法国軍はまだ知らなかった



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