第66話 魔族の来訪
魔王代理を勤めていたある日、私室でチカとのんびりしていたら
魔物の蚩尤がユウヤの元にきた
「陛下、魔貴族のベリアルさまがお越しです」
「おや、なんの用だろう、ここに通してもらえる?」
「かしこまりました」
蚩尤はお辞儀をしてさがった
「ねえ、ゆうちゃんベリアルさんの用事ってなにかな?」
「さあ?面倒事じゃなければいいなぁ~」
チカと話していたらノックの音がした
「蚩尤か?はいっていいよ~」
蚩尤がベリアルを連れて入ってきた
「そんで、ベリアル何の用事?」
「陛下に拝謁できて、光栄であります、この度、陛下の元に訪れたのは我が領内にて魔物を狩ってた人を捕まえましたところ、勇者だった事が判明しまして、陛下にどうするか相談に参りました」
「勇者?いたの?見てみたいな、連れてきてくれる?」
「かしこまりました、セーレが見張りについておりますので、アイツのスキル瞬間移動でこの場にお呼びしてもかまいませんか」
「いいよ~あっ!せっかくだから謁見室に呼んでもらえる」
ベリアルが念話を行い、セーレが勇者4人を連れてきた
ボロボロになってるマコトだか強気に話していた
「ここは?俺達をどうするつもりだ!」
ミサキは泣きながら
「お願いです、お家に帰らせてください」
ユキは周囲を見渡し脱出できる方法を探していたが大量の魔物を見つけ絶望していた
トオルは捕まる時の戦闘で意識がないままだった
蚩尤が勇者達に怒鳴った
「陛下の御前である!静かにせよ!」
マコト「陛下!ま、まさか魔王の元にきたのか!」
ミサキは懇願していた
「お願いです、助けてください、何でもしますからお願いです」
ユキは黙って成り行きを見守っていた
そこにユウヤとチカが入ってきた
「これ?勇者っていうの?ひどくボロボロじゃない?」
ベリアルが返答した
「この者達が抵抗したので捕らえる際に痛め付ける事になりました」
「ベリアルよくやった、よく殺さずに我慢したな」
「はっ!陛下の御命令とあらば」
そこでユキが声をかけてきた
「ユウヤさん?ユウヤさんだよね」
チカが冷たい声で否定した
「いえ、人違いです」
「まって、チカちゃんでしょ私だよユキだよ、覚えているでしょ」
「いえ、人違いです」
「あーユキか、雰囲気変わって綺麗になってたからわからなかった、久しぶり~♪」
ユキはシンの妹だった
ユウヤが前に見たときは地味な感じだったのにだいぶ、雰囲気がよくなり綺麗女の子がそこにいた
「ユウヤさんも久しぶりです、元気そうで何よりですね」
「ユキは・・・元気じゃなさそうだね、えっーとベヒモスさんユキに着替えと風呂の用意、あと客室を用意してあげて」
「かしこまりました」
近くで控えていたベヒモスは一礼して、命令を実行しに行った
「まあ、積もる話は後にして、とりあえずゆっくり休んで、シンも近くにいるから呼んどくよ」
「お兄ちゃんもいるの!大丈夫?ユウヤさんに迷惑かけてない?」
「大丈夫、いつもどおりだよ」
ユキと話していたらチカの顔が膨れていた
「ゆうちゃん、だめだよ魔王が勇者と仲良くしゃ、ここはいっそ国に送り返してしまいましょう」
「なんでそんなこというの!チカちゃん、私もここに住むよ」
「だめです!ここは私とゆうちゃんの愛の巣なんです」
「いや、ここアンネの城、俺代理だよ」
二人は聞いていなかった
ヒートアップする二人を置いて残りの三人を見る
ユキの知り合いとわかり少し安心したのか、ミサキが話かけてくる
「あの、話の流れからユウヤさんは魔王で日本人なのですよね?」
「えーと、魔王代理で日本人、ほんとはこの近くに家があるけど」
「じゃあ、私を殺さないでくれるよね」
涙目で訴えて来ていた
「ああ、敵対しないかぎ・・・」
ユウヤの話をさえぎりマコトが話かけてきた
「なら、お前を倒せば俺達は日本に帰れるのだな!」
殺意が漏れていたがすぐ蚩尤に頭を踏みつけられていた
「陛下に害なそうとするなら、この場で死ね!」
蚩尤はそのまま頭をトマトにしようとしていた
「あーまった!とりあえず話を聞きたいから殺すの待って」
「御意」
蚩尤は踏むのを止めた
「そこの勇者さん、一度だけ言っておくけど俺達に敵対したら殺す!今は同郷のヨシミで見逃してやったが次はないぞ!」
軽く脅した
ただ、それだけでマコトは腰を抜かして震えていた
「わ、わたしは敵対なんかしないから、助けてください」
ミサキは土下座しなが懇願していた
「あーそこまでしなくていいよ、なるべく殺す気はないけど敵対はするなよ」
「はい!絶対に敵対しません」
そこにベヒモスが入ってきた
「陛下、御命令どおり部屋の準備が出来ました、一応4人分用意致しましたがよろしかったですか?」
「ベヒモスさん、気が利くね、ありがと、ユキと残りの3人を部屋に案内してあげて、4人とも部屋から出る時は気をつけて、この城にいるやつは俺みたいに温厚な奴だけじゃないから馬鹿な事をしたら命の保証はしないよ」
それを伝えて、チカと一緒に部屋に戻った
ユキも着いてきそうだったが他の3人の事もあるから向こうに着いてもらった
この後、チカの機嫌をとるのが一番大変だった
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