第65話 平穏な日々?

アンネが復活して数日がたっていた

「チカ~、今日のお昼はなに~」

「あ、ゆうちゃん、今日はねピザつくってるよ、お父さんに買って貰った石窯さんの活躍に期待してね」

おやっさんのスキルのお陰で日本と変わらない生活が出来ていた

ユウヤは居間に入った

そこにはテレビでゲーム(RPG)をやるアンネの姿があった

「そこの魔王さん?勇者を操作して魔王退治はたのしいですか?それより、ゲームの魔王を見習ってお城の玉座で勇者が来るのを待つべきでは?」

「魔王いうなー、ここではアンネだよ、日本のような生活できるのここだけなんだから見逃してよ~」

「アンネの部下のスライムくんが捜してたよ、魔族の人が挨拶に来てるって」

「あちゃ~それなら帰らないと」

と言いつつ、画面は次のダンジョンに突入するとこだった

「お前、帰る気ないだろ」

「RPG って止め時、難しいよね、つい次に行っちゃう」

「リセットすれば一発だぞ」

「おにー!あんたは人じゃないよ、せめてセーブを待つだろ」

「魔王に言われてもなぁ、それよりスライムが可哀想だから、さっさと城にもどれ」

「いけず~、そんなに二人きりので新婚生活が送りたいですかぁ~」

「なわけないだろ、此処には何人も出入りしてるからそんな時間はない」

「夜のベッドタイムだけですか~」

「お前は彼女の両親が聞き耳たててる中で初体験を行えるか?」

「あはは、私はむりかな~」

「普通は無理だよ」

「あ、いいこと考えた、どう?1ヶ月ぐらい魔王城で生活してみない?」

「魔王城で?」

「そう、そこなら両親もいないし、モンスターたちも私室には入って来ないし、魔王体験してもらって」

「その間、アンネはどうする?」

「ここで生活して日本生活を、満喫する!」

「う~ん、ちと引かれるものもあるな」

「魔王体験なんて普通出来ないよ、1ヶ月ぐらいだし西洋のお城ので二人きりの生活楽しんでおいでよ」

そこにチカがきて

「なんか、楽しそうな話をしてるね、ゆうちゃん、二人で行ってみる?」

意外と乗り気になっていた

「チカがそう言うなら行ってみるか」

ユウヤも納得した

アンネは命令書を書きユウヤに手渡した

「善は急げ、今日から開始だ!このまま向かって魔王になって」

「代理だけだからな、1ヶ月したら帰って来るぞ」

「はいはい~、チカちゃんもシッポリ楽しんでね」

「は、はい、お世話になってきますね」

二人は魔王城に向かった


魔王城、入り口でガーゴイルさんにあった

「あれ、ユウヤさん、アンネ様が迷惑かけております」

「ガーさん、これアンネから預かってきた、しばらくお城でお世話になる」

命令書をよみ

「わかりました、このまま玉座に向かって、ベヒモスさんに見せてください、私はユウヤ代理を歓迎します」

俺とチカは玉座に向かいベヒモスさんに会った

「ベヒモスさん、げんき?これアンネから預かった命令書」

「あれ、ユウヤさん元気にしてますよ、命令書?何だろう?」

ベヒモスは読むと

「あ、あのおサボり魔王さまは~、はぁ、わかりました、ユウヤ様、代理就任おめでとうございます、1ヶ月間、御自由にお過ごしください、何かあれば御連絡を」

チカはベヒモスに挨拶をした

「ベヒモスさん、ありがとうお世話になります」

「ご丁寧に、至らぬところもありますがご容赦を」

「それより、魔族の人が来てるって聞いたけど大丈夫?」

「はい、いささか困ってはいるのですが魔王さまが居ないし帰ってもらってきます」

「いや、代理になったからには俺が会うよ、玉座の前に連れてきて」

「わかりました、ただ気難しい方ですからお気をつけて」

「了解!」

ベヒモスが魔族を呼びにいってから

ユウヤは神具をフル装備した


愛用の草薙の剣を始め

雷公鞭を腰にさし

ソロモンの指輪

(様々な精霊、悪魔を使役する効果がある)

掃霞衣

(刀剣やあらゆる攻撃魔法から身を守る)

セブンリーグブーツ

(一歩で35キロ移動できる靴)


を身に付け魔王の玉座で来客を待った


ベヒモスは部屋から下がり魔族を連れてきた

ベヒモスが連れたきたのは貴公子のような見た目のイケメンだった

「ベヒモス、こちらの方は?」

「はっ!魔候爵の1人、アモン様です」

「ベヒモス、誰だこれは、人ごときが何故玉座にいる!」

「アモン様、彼はアンネ様が代理に指名した御方、お言葉にお気をつけを」

「なに、何を馬鹿な事を!」

ユウヤは威圧感をだしながアモンに話かけた

「アモン、代理の話はホントだが、それより俺をじっくり見ろ、俺が代理も出来ない器かお前の眼で確認しろ」

言われたアモンは怒りのままユウヤを見たが・・・瞬間、魂から逆らうことをやめ、頭を下げるしかなかった

「申し訳ありません、マイロード!今、この時より我が忠誠は貴方の元に」

「そうか、代理と認めてくれるか」

ユウヤは威圧を解き、玉座から降りてアモンの手をとった

「お前の忠誠ありがたく受け取らしてもらう、これは俺がお前を信頼する証だ、受け取ってくれ」

ニーベルゲンの指輪を手渡した

「このような神具を授けていただけるとは、私は貴方様の剣となり敵を討ち滅ぼしましょう」

「取りあえず、他の魔族にも知らせておいてくれるかな、後、敵対してこない限り、人への攻撃はひかえろ」

「わかりました、必ずや、他の魔族も御身の傘下にして見せましょう」

アモンは部屋から下がっていった

「ベヒモスさんこれでよかったかな?お客さん無事帰られたよ」

「ユウヤさん、さすがですね」

「じゃあ、俺達は客室で休んでいるから~」

ユウヤとチカはベヒモスと別れ、客室で二人きりの甘い時間を、満喫していた

魔王の職務をこなしながら・・・


1ヶ月後

ベヒモスがユウヤを呼びに来た

「魔皇帝ユウヤさま、一同揃いました」

「ねえ、ゆうちゃん?なんか肩書き変わってない?」

「おかしい、代理のはずだが、まぁいいや、みんな来てるのだろ案内して」

この1ヶ月ユウヤ、真面目に過ごしていた、時間があれば魔物を召喚、アモンが連れてくる魔族と謁見、魔王として真面目に取り組んだ、その結果


謁見室、(この部屋は亜空間になっており人数で広さが、変わる)

そこには玉座から順に高位魔族が並び、その後に高位モンスターが頭を下げていた


代表として魔公爵バエルがこえを出す

「魔皇帝ユウヤさま、我等72貴族一同改めて御身に忠誠を尽くします」

続き、モンスターを代表して蚩尤

「我等、モンスター一同、我が主の為にこの身、捧げます」

ユウヤはこの事態に悩みながらも魔王代理として相応しい反応をする

「皆のもの大義である、だが我は皆が強い事はしっている、世界を手にいれるのも簡単であろう、しかし、我が妻は争いが好きではない、皆に傷付いて欲しくないそうだ、よってここに無駄な戦いを禁じる、だが敵対して来るものに容赦はするな!その際は必ず連絡してこい、皆で地獄を見せてやろう、くれぐれも1人で楽しむなよ」

「はっ!陛下のお心に従います」

一同頭を下げ、謁見が終わった


部屋に帰った後、チカはふと疑問をなげかけた

「ゆうちゃん、やり過ぎてない?」

「そう?魔王ってこんな感じかなと」

「これゆうちゃんが魔王に就任してるような」

「だ、大丈夫なはずだよ、きっと」

コンコン!扉をノックする音がした

そこにベヒモスさんが来ていた

「お休み中失礼します、先代魔王のアンネさんがお越しです」

不思議な事を言っていた

「とおせ、ってちょっと、アンネは現魔王だからね、俺は代理だよ」

ベヒモスは首を傾げて

「陛下、アンネさんをお通しします」

ユウヤの声はスルーされた

アンネが案内された

アンネは俺を見るなりジト目になり

「ねぇ、ユウヤ、何したの、この城知らないモンスターがたくさんいるのだけど?しかも全部高位モンスターじゃない、何をしたらこんな凶悪な城に変わるの?」

「俺は真面目に魔王代理をこなしただけだ!」

「やり過ぎだよ、何さっきの謁見!いつ皇帝になったの?しかも72貴族って先代魔王にもろくに従ってない独立勢力だよ、何で忠誠得てるの?」

「あいつらいいやつだよ、話はわかるし、相談しやすい、知ってるあいつら村の拡大に協力してくれるって」

「どこに魔族に相談する人間がいるかな?わかる?あんたはもう人類の敵レベルの魔王になってるよ」

「やだな~アンネは考えすぎだよ、平和に暮らすつもりだよ」

「なら何で、72貴族が神具の指輪で強化されたり、神具の剣持ってるの?ねぇねぇどうして?」

「あっ、それはね、ちゃんと使いこなせるようにシンに訓練もさせてるよ、だいぶ腕上がったんだよね~」

「違うからね、使いこなせるかって話じゃないから、もうユウヤの勢力は世界トップだよ」

「ちがうよ~これはアンネの勢力、だって俺は代理だし~今日までだし~チカ~お家に帰ろ~♪」

「ムリだから、この凶悪な勢力、私じや纏めれないから、すぐ下克上されちゃう」

「仕方ない、俺の代理に任命するよ」

「立場が逆!」

「魔皇帝の代理の魔王さま、これからがんばって~」

「ホント、何かあったら助けてよ」

「アンネさん、大丈夫ですよ、ゆうちゃん優しいから、ちゃんと指示してましたよ」

「チカちゃん信じるからね、何かあったら助けてよ」

「うん、アンネさんには感謝してるし、お陰で、ねっ♪」

「あー、うん、いつでも城は貸すから好きに使って」

「その時はお願いしますね」

ユウヤとチカは城をでて自宅に帰った

入り口には組員一同で

「「1ヶ月、お楽しみでしたね」」

出迎えてくれた

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