第2話 神殿

光が収まるとおやっさん、倉田さん、シン、俺の四人は見知らぬ神殿にいた。

そこは伊勢神宮のような造りで、神々しさを感じるのが霊感のない俺にもわかった。

「おやっさん、これはいったい?」

シンが問うが、

「俺も知らんだが、警戒を怠るな!」

周りを見ていると神殿の奥から巫女さんらしき人が出てきた。


「かつての契約者の子孫よ、よく参られた。ここは神界の入口、神と人が対話出来る唯一の場所である。

我は神に使える巫女イヨと申す。これよりそなたたちを我が主との対話にお連れいたす。付いて参れ、」

おやっさんを見たが頷き取り敢えず従うことにしたが・・・


「で、アフターは何時になるの?俺達連れて行ったら暇になるんでしょ?この後奥でいいことしない?気持ちよくするよー」


誰よりも早くシンは別の意味で突撃していた。

「無礼者!」

シンを叩こうと手をあげるが、それより早く彼女を後ろから抱きしめ愛撫しながら耳元で愛を囁いてるようだった。

あいつあんなに速かったかな?と思いつつ、

この状況で女に手を出す親友に俺は頭を抱えながらおやっさんに指示を求めたが・・・


「ユウヤ、あの娘はもう助からない、諦めろ。」

「おやっさん!きっと何か手があるはずなんだ!」

「無駄だ、ああなった以上奴は止まらない・・・ここはあの娘に任せて先に進もう。彼女の犠牲を無駄にしてはいけない。」

「それしかないのか・・・」

俺達はどちらの味方かわからないことを述べていたが・・・


「おい、おやっさん、ユウヤ下らない事は止めて、先を急ぐぞ、シンは情報収集後、ついて来い!」


倉田さんに薦められ、俺達は先に進む事にした

「ま、待って、やん、たすけて、このままじゃ、あん、わたし、あ、神界に入れなくなる、ダメ!そこは・・・」


なにか聞こえた気がしたが、気のせいと言う事にした。


中に入ると倉田は呆れたように俺に話しかけてきた。

「ユウヤ、おまえはどういう教育をしている?」

「倉田さん待って、俺の教育じゃない、ってか組長の責任じゃね?」

話を振られたおやっさんは・・・

「俺にどうしろと?せめて娘に近付けないことしか俺には出来なかった。」

責任逃れをしていた。

「「「はあ、何故この状況で発情するかなぁ」」」


いろいろダメな親友を置き、俺達は奥にたどり着いた。


「おう、ついたか契約者の子孫よ、我は根の国のスサノオである。」

「うん?案内人はどうした説明に向かわせはずだが?」

おやっさんが答える。

「案内人は今、人生の岐路で取込み中にて忙しそうなので置いてきました。」


「・・・まあ、よい、かつての契約に従いそなたたちの魂をいただく・・・」

「ふん!」

倉田さんは話を最後まで聞かずスサノオさんを相手に馬乗りで殴り続けていた。

「な、なにをする我は三貴士の一人スサノオだぞ。」

「だから、どうした!命の取合いに名前は不要、大人しく死ね!」


いきなり暴れだした倉田を見ながら・・・

「うわぁ~倉田さんバーサーカーになってる、おやっさん止めにはいります?たぶん、相手はマジもんの神様だと思うのですが?」

「ユウヤ、お前が逝け!」

「無理です!それに字がおかしい!」

「じゃあ、落ち着くまで見てようか。」

「わかりました、しばらくしたらシンも来るでしょう、アイツに止めさしましょう。」

殴られている神様見ながら、おやっさんは床に座りタバコを吸いだした。


俺も暇になったからその辺うろうろ。


ユウヤのお宅訪問を開始♪

なんと隣の部屋にプライベートルームが~

なんと綺麗な刀があるではないか♪

おーこんなとこに綺麗な櫛が♪

あーこんなところにも・・・

たくさんの良いものがあるが俺の手は二つ、多くは持てない、

何か袋はないかなぁー

あったー♪

これにつめてー

たくさんつめてー

「ゆうや、そろそろ帰ってこい!」

おやっさんに呼ばれた俺は粗方奪い尽くして、お宅訪問を終了した。

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