26回目 まさかのカップリング

「ああ、君は砂漠にいるモンシロチョウのようだ」


「…」


なんだろう。

凄くありえないセリフを聞いたような。


「それに引き換え、お前は草原のトンボみたいなやつだな」


そっちの方があり得るわね。


「…」


って、そもそも誰が誰なの。


婚約破棄の前段階で、カップリング中です。


男性側トップバッター は、当然王子なのだけれど、名前を言わないものだから、全員無言になっています。


女性側は、既に誰がというのは、司会に手渡し済み。


女性から男性を指名するというのは、いろいろ問題ですからね。


でもねぇ、この王子。

希望する人いるのかしら。


一応、私が婚約者の公爵令嬢で2番なのだけど…。


これが平常運転だからねぇ~。


「ああ、君は私のオアシスだ」


うーん。


「君となら砂漠にいても、楽しくいられる」



「公爵令嬢ローザとは、婚約破棄だ。そうだ。君だけがいれば良い」


ちなみに、女性は全員姿形が分からないようにフード付きのローブを着ています。


声も分からないようになっています。


仕草や頷きなどで判断するのですが、どうなんでしょうか。


「2番の君。君と一生を生きて行きたい」


私2番。

どうするのかしら。



次、次に生きましょう。

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