第4話

はぁ・・・びっくりした。


と、俺こと鳴山淳は先ほど学食であった後輩とのやり取りを思い出しながら少しドキドキしながら学食を後にしていた。



いやいや、アイツ何考えてるんだ!?


食いかけのエビフライを渡してきやがって・・・!


あのまま食べたら・・・その。なんだ?あれだ!


間接・・・き、き、き、きぃ・・・す。


「よぉ!淳!」と、いきなり後ろから肩をバンと叩かれた。


「すぅぅぅぅぅぅぅぅ!?」


と、俺の口から変な奇声が上がってしまった。


いてぇ・・・と背中を摩りながら振り向くとそこには。


いきなり変な奇声を上げた俺に対して「うおおおおおおっ!?何だ!?」と俺の肩を叩いてきた奴は大げさに驚きの声を上げていた。




ソイツは、俺の両手の指で数えられるほどの数少ない友人?の田場明十の姿があった。


「うおおおおい!?いきなり変な奇声を上がるなよ!?危うく口から心臓が出るとこだったぞ!?」と、俺に向けてそんな事を言い放っていた。


「え?マジで・・・?悪い。」と、俺はその言葉を聞いて頭を下げる。


「・・・・・・・。」と無言で俺を見つめる。明十。


なんだ?見つめるなよ。この金髪野郎。

というか相変わらずチャラチャラしてるなぁ・・・。

コイツといるとなにかと目立つから出来れば速やかに離れたい。


と、俺が思っていると。


明十は、口を開き。


「イヤ、嘘だけどなッ!!!」と言う明十。


「・・・知ってるっての。」と俺は軽く明十の肩を叩いた。


「で?何の用だよ?」


「ん?ああ、いや。なんかお前がとぼとぼ歩いてたから声でもかけてやろうかなって、思ってさ?」とニッと笑う明十。


笑顔が眩しい。俺とは正反対だ。


「そうか・・・。じゃあな」と歩き出す俺。


「あ、そうだ。待て待て!淳!」と呼び止められた。


なんだよ、俺は次の抗議あるんだよ。と思いながら。


「なんだよ?明十?」と明十の方を見ると笑顔で。


「そういや・・・さっき学食で一緒に飯食ってたのってもしかして彼女か?やるねー・・・うおっ!?」


俺は、明十に物凄い勢いで近づき。


「はああああああッ!?違うが!?ていうか、え?何!!?居たの?さっき・・・学食に?」と明十の肩を掴む。


「ああ・・・居たよ?いや、声をかけようと思ったが二人だけの時間を壊すほど俺は無粋じゃないぜ!」とグッと親指を立てられた。


「で、どこまでやったんだよ?」と俺の首に手を回し耳元でそう囁いてきたので、そういう関係じゃない!と明十を突っぱねる。


「アイツは・・・ただの後輩だ。」

「後輩?へえー!淳に後輩が出来たのか!!それは喜ばしいことだなッ!!よし、今日は抗議終わったらカラオケでお祝いだ!!」


と笑顔で勝手になんか決め始めた。


「いや、なんでだよ!行かねーよ!」

「えー・・・!!祝ってやるって!」

「なんでだよ、だいだいお前俺以外にも友達いるだろうが、そいつ等と行けばいいだろ?」


「俺は・・・お前と行きたいんだ、よ。」

といきなり俺の手を掴んできた。


イラッ


「いてぇっ!!」


俺は、掴まれていない方の手で明十の頭を思いっ切り叩いてやった。


そして、「キモイわ!!」と言い放ってやった。

「酷いぜー・・・淳ー!」


「じゃあな、俺は次の抗議に行く。」と俺はスタスタと次の抗議が始まる教室を目指した。


そして、少し歩いたところで自分のスマホを取り出した。



「ふぅー・・・つれないねぇ・・・。まったく。」と明十は呟いた。


ん?と明十は自分のポケットからスマホを取り出した。


「フッ・・・直接言えよ」とニッと笑いながら明十は再びスマホをポケットにしまった。



「時間があったら行っても良いぞ。っと」俺は、明十にそう返信し再び歩き始めた。


まぁ・・・こないだノート写させてもらったしなぁ・・・と思いながら俺は午後の抗議を受けるのだった。






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