第3話
学食の中で、一人ぼっちになってしまった。
私こと奏門佳奈は、先輩にあげよと思っていたエビフライを頬張りながら、
「んー、先輩エビフライ嫌いだったんでしょうか?」と、独り言を呟いていると。
「いやいや、違うだろよー、佳奈ぁー」と急に後ろから声がしたので、私は振り向いていみると茶髪のロングヘア―の女性が私を見下ろしながら、おはようと手を上げていた。
そして、私はしばらくその光景を見つめ再び元の姿勢に戻りお昼ご飯の続きを食べ始めた。
「無視!?嘘ッ!?」と後ろから声がしたが私は、黙々とお昼ご飯を食べ勧めた。
「佳奈ぁー!!無視するなよぉー!」と抱きつかれる私。
「キャッ!?」と急に抱きつかれて驚きの声を上げてしまった。
むにむに
「!?!?」
「お?相変わらず可愛い胸・・・いででででで!!!!!」と胸をいきなり揉んできた変態の腕を思いっ切り抓ってやった。
「何するんだよぉ!?」
「それは、こっちのセリフですよ!花音!」と、花音の顔を睨んだ。
風場花音、茶髪でロングヘア―で運動神経が抜群。
そして、私と違い胸も大きい・・・死ねばいい。
あと、まぁ・・・私の親友かな?一応。うん。
「佳奈が、私のこと無視するからだろぉー!?」と若干泣き目になっている。
「・・・どうしたんですか?花音?」
花音は、私の横の席に座り。
「ああ、今日は佳奈にお願いがあってきたんだ。」と、先ほどの涙は何処へ行ったのか。
そして、笑顔で待ってましたと言わんばかりにそう言ってきた。
「フン、どうせ。また、課題手伝ってとか言う気でしょ?」
「違いますか?」
「フッ、流石だ。わかっているなら話は早い!手伝ってくれ・・!」
「はい、嫌です。」私は、速攻で断った。
「なんでだよぉーー!?」と、言う言葉に私は。
「もう、忘れたんですか?」と花音の顔を見ながら答えた。
「この前も、そう言った時花音はこう言いましたよ?」
「次は、一人でやるから今回だけ!今回だけ!!って」
「・・・・・・。」
「言ってない!!」
「・・・・・・。」私は、ポケットからスマホを取り出しあるアプリを起動させた。
「次は、一人でやるから今回だけ!今回だけ!!・・・・。」と、スマホから花音の声が流れた。
「はい、証拠」
「・・・・・・。」
「うわあああああんんん!!!!酷い、佳奈のケチ!意地悪!!ひんにゅ・・ギャッ!!」
学食で人がまだ、沢山いるのに何を叫んでるんですか!と、私は花音の頭にチョップを食らわせた。
そして、大人しくなる花音。
もぐもぐと、残りのお昼ご飯を食べ勧める私。
お昼を食べ終えた私は、トレーを返却口に戻しに立ち上がった。
「佳奈。」と、後ろから呼び止められる。
「何?今回は自分で頑張ってくださいよ。」と、トレーを戻しに行く私。
「佳奈・・・もし、手伝ってくれたら学食限定デザート奢ってやるから!」と、トレーを返却口に置いた時その言葉が私の耳に届いた。
そして、踵を返し花音の元に戻り。
「仕方ないですね・・・今回だけですよ?」
「ああ、ありがとう、佳奈!」
そして、結局花音の課題を手伝うことになったのであった。
「一応言っておきますけどデザートにつられたわけじゃないですからね!?」
「わかってるよー」とにやにやしながら花音は答えた。
なんですか?その顔ムカつきます・・・。胸も大きいし。クッ!
やっぱり、手伝わずに先輩でも探しに行けばよかったかなぁ・・・と思う。
私なのであった。
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