第7話 寛歩(かんぽ)
行き止まりはどこにある。大通りはどこにある。駆ける子どもらの行き先はどこにある。
「どこへ行くつもり」
「ここは一本道ですよ」
それにしては重い。
「ここは一本道ですよ」
雨上がりの終演を私の心は調子に乗り拍手で迎えたようだが、その分、運ぶ歩みの重さが感じられ、足が
ただただ思いよりも物の方が重いように、屁理屈の飛躍には目をつぶっても、いまは思想よりも風の方が重い。私に当てて考えれば、不安や惨めさよりこの足の方が重い。理想はいくらでも空を上のぼるが、私は雨に打たれ風に吹かれもする。私が思うより遥かに私は重いはずだ。ここに居る限りは、ここに居る限りは。
その点で牛は
雨を受け風を
ではこの道の
ここに居る限りは、ここに居る限りは。さようなら。
(続く)
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