第2話 明珠(みょうじゅ)
歩く。
たかが晴れ間の薄明かりでも視界が広がり、さまざまな境界が少しは折り目正しく見せようとその輪郭を明瞭にする。
歩く。
弱々しい陽光の中、ひときわ威張る一輪の花に
それは紛れもなく
歩く。
雨上がりの野原に立ち、道を造り、そこにでっち上げたソネットは若くして死んたので、さほど残されていないようだが、ぽつんぽつんとここからも見え、その一つひとつを忘れ草とでも呼んでくれと言う。
匂いのままの、花のいろ、飛び
(つづく)
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