聖剣ストライクブレイカー75号と満挽良男(1)
聖剣
——————————————————
これを見た迦琉がいった。
「あれ? 人間が箱を開けたよ?」
華厳はひとつ舌打ちをした。
——————————————————
108本の聖剣のうち一本は、
満挽良男は、小奈良勝利の友達であった。
満挽良男は、聖剣ストライクブレイカー75号に「石切丸」という名前を刻み付け、その剣を固くなった大地の岩盤に突き立てて、こう叫んだ。
「大地よ!我のために働け!」
すると石切丸はたちまち弾けとび、空を舞って満挽良男を襲うと、満挽良男の皮を剥いで、天に吸い込まれるように風に乗って東の方角の空に飛んだ。
——————————————————
「使い方を間違うとこう。」華厳が言う。
「どうして?」迦琉が訊ねた。
「わからない?」華厳が答える。
「大地の怒りだ。」刻光が続けた。
——————————————————
大地は裂け、岩を突き出して、満挽良男を襲う。
「やはりそう来たか。」
満挽良男は不敵な笑みを浮かべてそう言って、右や左に体をひねりながら、くねくねとこれをかわした。
——————————————————
「こんな避け方はあり得ない…。」刻光が言った。
——————————————————
そこに小奈良勝利が現れ、満挽良男に救いの手を差し伸べたのである。
2人は逃げた。
行き先は
——————————————————
神々は、これを見守ることにした。
「どこに逃げるのかな。」迦琉が心配そうにしている。
「カルマのご機嫌次第かな。」命琉が最初に席を立つ。
「だって聖剣は?」
「もう任せておけばいい。」
華厳が人間界を映す鏡を閉じ、刻光が書類をまとめ立ち上がると、迦琉は大人しく2人の後についた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます