My Guitar History #10(2015-2016)
僕のギターヒストリー、第10話です。
曳舟セッションの今後をどうするべきか、2015年に入ってからの僕は、かなり悩みました。
せっかくりきおさんが基本路線をしっかりと引いてくださった曳舟セッションを、参加者数が減ったからといって、僕ひとりになった途端に辞めてしまうのは悔やし過ぎました。
「なんとしてでも続けたい」そういう意地が、非力な僕にもありました。
曳舟セッションにいらっしゃる方々にも、意見を聞きました。
「音楽スタジオでやる公開セッションというのは、他にあまり例がない。
むしろ今はお店(ライブハウス)でやるセッションの方が一般的では?」
「ドリンク類を主催者側が準備しているが、それが主催者の負担になっているのでは?
そういうことは、お店にやってもらうほうがいい」
「機器の扱い、メンテ的なものも、お店の人の方が慣れているから、そちらに任せた方がいい」
「場所も曳舟のような私鉄沿線よりは、皆がやって来やすい場所、山手線や中央線の駅近辺がより望ましいのでは?」
こういうご意見が、結構出てきました。
それらの意見をふまえて、僕は決断しました。
「曳舟でそのまま続ける」でもなく、「辞める」でもない、「第3の」選択をしたのです。
すなわち、2015年の曳舟セッションは3月・6月の2回で終わらせ、以降は曳舟から離れて、ほかの地のライブハウスで新たなセッションを立ち上げるという選択を。
現在も隔月最終土曜日に開催している「ゆしまっくブルース・セッション」へのリニューアルは、そのような経緯で2015年9月に敢行されたのでした。
場所はブルースというよりはジャズを主に聴かせるライブハウス、文京区湯島にある「カスター」でした。
実はそれに至るまでの数年間、僕は曳舟セッション以外のブルースセッションにも、時々参加するようになっていました。
ホームでなくアウェイ、いわば他流試合です。
きっかけは、曳舟セッションにレギュラーで参加してくださったTさん、Sさんとの出会いでした。
彼らは、りきおさんのお店「Kotobuki」に時々いらっしゃったことが縁で、自然と曳舟セッションにも参加するようになったのです。
彼らはバンドも組んでいましたが、ライブで対バンを組むことが多かったのが、ハープと歌のOさんとギターのHさんのブルースユニット。
そのHさんがホストをやっていた、新橋のライブハウスの月例ブルースセッションが、僕の他流試合デビューでした。
そこでは、曳舟のゆる〜いセッションとは段違いにレベルの高い演奏が繰り広げられていました。
プロ、あるいはセミプロクラスの人がゴロゴロといました。
僕はそれに、最初のうちはおっかなビックリで参加していました。
「初心者同然の僕が、ここにいてホントにいいの?」って感じでした。
それでも周りの人たちは気さくに接してくださるので安心して、下手っぴなりにうまくなろうと努力しました。
あのこっ恥ずかしい経験があったからこそ、今はどこのセッションにも平気で顔を出すようになれたのだと思っています。
まぁ、単に厚かましくなっただけかもしれませんが(笑)。
その後、新橋のセッション以外にも進出、錦糸町、綾瀬、高田馬場などでデビューしました。
そしてそれらでの経験の蓄積により、曳舟セッション以外での、つまりりきおさんコネクションとは別人脈の知り合いが増えてきました。
そして新たに行くようになったセッションのひとつに、ドラマーSさんがホストの「真昼のブルーズセッション」がありました。
その開催場所が、湯島の「カスター」だったのです。
ここならば交通のアクセスもよく(山手線と地下鉄3線が利用可です)、開催時間的にもGOOD(昼間なので他の土曜セッションとバッティングしない)、ほどよい広さで集客にも無理がない、といった数々のメリットがありました。
他の候補地(例えば秋葉原などの音楽スタジオ)もありましたが、Sさんのセッションとメンバーの行き来もできるというシナジー効果、あるいはお店がSNSやスケジュール表などでPRしてくれるという強みもあり、一択となりました。
そういう背景のもと、Sさんのセッションに続く「カスター第2ブルースセッション」というかたちで「ゆしまっく」はスタートしたのでした。
リニューアルは、結果的にはなんとか「成功」となりました。
曳舟セッション以来の仲間に加えて、最近知り合ったセッション仲間、そしてお店からセッション情報を聞いてやって来たお客さん等々、バラエティあふれるメンバーの参加により、比較的短期間で「ゆしまっく」は軌道に乗りました。
本当にありがたいことでした。
開始当初は現在のような隔月体制ではなく、3か月に1回、3の倍数月のみの開催でした。
2015年9月にスタートして2016年いっぱいまでは回数を増やさず、慎重に様子を見ながら続けたものでした。
その時期に入手したギターは2本。
ひとつめは2015年購入のアリアプロIIのブリッツ、レスポールモデルです。色はハニーバースト。
アマゾンの通販で1万8千円台でした。
本当はゴールドトップのを買うつもりだったのですが、買おうとする少し前のタイミングで製造中止、そして市場からも即消えてしまったので第2希望のカラー、ハニーバーストにしたのです。
この一本、木目がとても綺麗なのですが、価格から考えておそらくプリントです(笑)。
このブリッツLPは実は完全なソリッドではなく、ギブソンのDCプラスと同様、チェンバードボディ(中に空洞のあるタイプ)。
ちょっと空気感のある軽めの音がして、値段にしては悪くないギターです。
最近、ビックガードを外してみました。ピーター・グリーンの愛器「グリーニィ」ぽくなりました(笑)。
ふたつめは2016年購入のこれまたアリアプロIIのレスポールモデル。色はチェリーサンバースト。
ただし、中古品です。
これは秋葉原のリユースショップ「ハードオフ」で発見した1本。
製造年はたぶん1980年前後です(トラスロッドカバーの形状とモデル名のロゴの有無から判断)。
つまり40年以上前のジャパニーズ・ヴィンテージ!!
元ユーザーはどうやらガン◯の◯ラッシュファンだったようで、ピックガードは外したままでした。
トラスロッドカバーもなく、電気系統にも難があり、ケースも付いてなかったせいか、激安の8640円!!
状態のいいものなら4万円はくだらないだけに、掘り出しものでした。
なにより音の響きが素晴らしい。木の乾燥具合がいいのでしょうか。
さすがフェンダージャパンやエピフォンも手がけていたというメーカー、マツモクの製品。ギブソンに迫る
中古ギターはボロいギターが多いのであまり手を出さないようにしていますが、たまにこういう大当たりがあると、つい買いたくなりますね。(続く)
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