第412話 ようこそ!
ビチャビチャっと、粘り気のある液体が地面に弾けて赤い水溜まりを作り出す。
辺りにむせかえるような血の匂いが充満する!
「「「……」」」
ガスター、マリアナ、フェリシアの3人も例え殺しちゃっても蘇らせれば良いだけだけど……顔色は悪いけど、立ち尽くすだけで邪魔はしてこないし。
アーク達との約束もあるし、殺さないでおこう。
「ふふっ、あはっはっはっはっ!!」
熾天使共も! クソ女神も! クリスも! アバズレ聖女も! クズ勇者も!
皆んな仲良く、首を刎ねてやったわ!!
「殺してやった」
そう! やっと! やぁっと!
私を生贄にしたヤツらを……私の大切な人達を皆殺しにして、冤罪で私を殺したヤツらを殺してやった!!
人は首を切断されても脳内に酸素がある内は意識がある。
現に私が公開処刑された時も意識があったし……まぁ、それはともかく!
私の神能でコイツらの思考速度を加速させてやって、時空間魔法でコイツらの頭だけ時間を遅くしてやったから、首だけの存在になってもまだ意識がある。
自身の首が刎ねられたと言う事実を、恐怖をじっくりと味わえ!
「ふふふっ!」
いつもなら鬱陶しくて嫌悪感すら感じるだろう足元を満たす、頬に飛び散ったクズ勇者共の血が心地いい!
「あはっ!」
パァッッン!!
地面に転がるクソ女神の頭を蹴ったら、クソ女神の頭が木っ端微塵に破裂しちゃった!
今度は……
「ふふっ」
生意気にも首だけになっても私を睨んでるクズ勇者の頭の側に転移して……
グチャッ!
踏み潰す!!
「死ね」
グチャッ!
「死ね」
グチャッ!
「死ね!」
ドゴォッ!!
あ〜あ、せっかく楽しかったのに……ついつい力が入り過ぎて地面と一緒に踏み砕いちゃった!
まぁ、良いや! 次は〜っと!!
「あはっ!」
アバズレ聖女がどんな顔をしてるのか見てやろう!
髪の毛を掴んで持ち上げて……うっわ、人類最強の一角のくせに恐怖と痛みに歪んで、涙で顔がぐちゃぐちゃになってるじゃん!!
あっ、そうだ、あの時……クズ勇者から言われた言葉をお前にも言ってやろう!
「無様だな」
ふふふっ! いつまでも聖女様のこんな無様な顔を世間に晒すわけにはいかないし。
ここは一思いに終わらせてやるか! いやぁ、我ながら私って優しいわ〜!
「ふふっ」
アバズレ聖女の首にゆっくりと魔力を込めて行って!
ボコッ……
アバズレ聖女の生首が膨れ上がって膨張し……
ボコボコボコッ──パァッッ!!
血を撒き散らしながら破裂した。
「ふむ」
流石にちょっとクズ勇者共の血で汚れ過ぎたな。
熾天使共とクリスの首はもう面倒だから滅光魔法で消滅させて、同時に浄化魔法で身体と服についた血を落として……うん! これでよし!!
「さて」
パチン!
「「「「「「「「ッ!!!」」」」」」」」
指を軽く打ち鳴らすと同時に、血塗れで地面に倒れ伏していたクズ勇者が。
アバズレ聖女が、クリスが、クソ女神が、熾天使共が……バッ! っと弾かれたように身体を起こす。
「これは、一体何が……?」
「私は、死んだハズじゃ……?」
「あぁ! これこそアナスタシア様の奇跡っ!!」
「「「「「……」」」」」
クズ勇者とアバズレ聖女は困惑して、クリスはバカみたいな勘違いをしてるけど。
クソ女神と、一回体験してる熾天使共は何が起きてるのか理解できてるようで何より!!
「お前達には、輪廻の呪縛をかけてある」
まぁ、バカな愚かでお花畑なクズ勇者共は覚えてないかも知れないけど。
開戦直後に絡んできた熾天使共と遊んでやってる時、ついでに全員にかけておいたのだよ! つまり!!
「お前達は、例え死んでも。
どんなに、死にたくても、絶対死ねない」
何回でも、何度も何度も! 例えもうやめてくれとお前らが泣き叫ぼうとも……私が満足するまで終わらない!!
「ふふっ! ようこそ! 永劫に続く私の処刑場へ!!」
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