第408話 最高神
「ふふ、あははははっ!!」
う〜ん! やっぱり、普段は押さえ込んでる
この高揚感がたまらない!!
ピシッ────!!
「なっ!?」
クソ女神が驚愕に目を見開いて取り乱す!
小世界たる神域に、空間に亀裂が走るっ! 世界がゆっくりと崩れ行くっ!!
「い、いったい何がっ!!」
確かに本来なら神域は破壊する事も、脱出する事も不可能な絶対領域。
まぁ、私はその気になれば破壊できちゃうんだけど。
とにかく! 破壊できないのなら、神域事態を私のモノに塗り替えれば良い!!
「あはっ! もうこの場所は、お前のモノじゃない。
この場所……この世界は私のモノ!」
普通にクソ女神の神域を私の魔素で支配して、無理やり神域を乗っ取っても良かったけど。
それじゃあ面白くない。
ふふん! 神能・創滅ノ神の権能で使えるようになった
これは、一から空間を構築して世界そのものを創造する。
つまり! もとから存在する空間の一部を自身の魔素で満たした空間を支配下に置き、世界と切り離して自身の小世界を創り出す神域とは違って、ゼロから世界そのものを創り出す能力!!
まぁ、ぶっちゃけ規模が大きい事と、放置すると新しい生命が発生する事くらいしか神域との違いは無いけど。
神域しか創り出す事のできないクソ女神と、世界そのものを容易に創造する私とでは格が違うのだよ!!
「これは……どう言う……?」
むふふっ! 混乱してるようだな。
まぁ無理も無い。
突然自分の神域が崩壊を始めて、神域が崩壊すると目の前に広がるのは更地と化した大山脈じゃなくて何処までも続く荒野なわけだし。
「これは、私の世界」
ふふっ、クソ女神は仮にも神能を有する神であの世界では主神なわけだし。
クズ勇者共はともかく、クソ女神にはこれで私の言いたい事が通じるかな?
「世界……? っ! ま、まさかっ!!」
おっ、脳内お花畑のクソ女神にしては察しが良いじゃん。
「ん、ここは神域じゃ無くて、私の創った、私の世界」
「っ!!」
つまり! この世界における私の立場は創造主たる最高神。
この世界では私が絶対のルールなのだ!!
「アナスタシア様、これは一体……?」
まぁ、神ですら無いクズ勇者共が会話について来られないのも無理はないか。
他の神々と一緒に世界の管理を行う責任者たる主神とは違い、最高神とはその世界における絶対者。
自身で世界を管理するか、別の者を主神にして管理を任せるかも自由自在。
それどころか世界の終わりですら最高神の采配一つで全てが決まる。
さっきクソ女神の神域がなす術なく崩壊したのは、この世界の最高神たる私がクソ女神の神域を排除したからってわけだけど……まぁ、面倒だし。
そもそも、わざわざ説明してやる必要もないし放置でいいや。
しかし、この世界創造は初めてやったけど、これでハッキリとわかった。
何で邪神が神ですら容易に侵入する事のできない私の部屋とか、干渉不可なはずのクソ女神の神域に簡単に干渉できたのか。
おい邪神、お前あの世界の最高神だな?
『あはは、バレちゃった?
そう、私こそが悪魔ちゃん達が住んでいる世界を創った創造主にして最高神だよ』
何かドヤってるのがムカつくけど……まぁ、今はクソ女神共の相手で忙しいし。
邪神の分際で生意気にもこの私に最高神だった事を隠してた事に対する罰と償いは後にしてやる。
『えっ!? ちょっと待って、私は最高神だよ?』
で?
『あの世界では一番偉いんだよ?』
だから?
『……』
ふん! 例えお前が最高神だったとしても私に隠し事をしてた事実は変わらない。
『あれ? ふふっ、もしかして悪魔ちゃん拗ねてるの?』
す、拗ねっ! はい、ギルティ!
拗ねて無いし、バカ! 死ね!!
もう邪神は無視だ。
「死ね! 魔神レフィーっ!! 擬似神能っ……」
「煩い〝黙れ〟」
いちいち叫ぶな、鬱陶しい!
擬似神能を得た程度でいい気になるなって何回言えば理解できる?
「ぇっ……」
喚いていたクリスを強制的に黙らせて、魔刀で四肢を斬り落とす。
「っ〜! ぁっ────っ!?」
「そこで転がってろ」
ふぅ〜、じゃあ気を取り直して!
クズ勇者共の、楽しい楽しい蹂躙を始めよう!!
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