第393話 雑魚共は黙って見てろ!!
バチッ……
漆黒の空に雷鳴が弾けて、次の瞬間!
────ッ!!!
一瞬で世界を真っ白に染め上げ、音すらを消し去る閃光が。
膨大なエネルギーを宿した、全てを破壊する神の雷が大地へ降る!!
「っ!!」
咄嗟に上空に手を翳したアナスタシアが広範囲に結界を展開して
「きゃっ!」
「リナっ!
「っ! マリアナ、結界を!!」
「わかってるわよ!」
「身動きが、取れない……」
「ったく、どんな規模の戦闘をしてやがるんだ……」
ぷぷっ! 救世の六英雄様ともあろう者達が身動きも取れず、私とクソ女神の戦闘に介入する事も無く。
衝撃波で吹っ飛ばされないように地面に伏してる事しかできないとか……
「ふふっ」
情けないなぁ、それはもう滑稽で無様だわっ!
しかしまぁ、流石は主神たるクソ女神。
瞬時にこの広範囲に、これだけの強度を誇る結界を展開して雷霆を受け止めたのは褒めてやる。
「けど……」
ピシッ!
「っ!」
結界に亀裂が走って、クソ女神が息を呑む!
「あはっ!」
何をそんなに驚いてるの?
本来わざわざ口にする必要の無い神能の名前を述べて私の神能が神級だって事を教えてやったんだ。
クソ女神の保有する神能がどんななのかは知らないけど。
仮に同じ神級だとしても咄嗟に展開した結界程度で、私の雷霆を防ぎ切れるハズが無いじゃんっ!!
「あはっはっはっはっ!!」
さぁ! 本番はここからだ。
ほらほら! もっと
心優しい、人間を守護する女神様……ふふっ! 必死になって防ぎ切って見せろっ!!
「くっ……」
───バチバチッ……
「ふむ」
私の雷霆を防ぎ切ったか。
「ふふっ、おめでとう」
はい、パチパチパチ!
拍手して褒めてあげよう。
「あまり私をナメないで貰えますか?
私はこの世界の主神たる女神です、この程度の攻撃を防ぐ事など容易いのですよ?」
ふ〜ん。
「そう。
じゃあ……手加減も、容赦も、遠慮もしない」
まぁ、心優しい人間を守護する女神様として?
今もこの場の映像をリアルタイムで観てる人間共に良いところを見せて信仰心を稼ごうって思惑はわかる。
「神能」
「なっ!」
じゃあ! せいぜい、その女神様像を壊さないように頑張れ!!
ふふっ! どこまで持つか見ものだわ。
「させませっ……」
「〝煌炎〟」
クソ女神の言葉を遮って出現するは、真っ赤に燃え盛る太陽の如き巨大な火球!
一瞬で空気が渇き、煌炎から発せられる熱気が大地を焼く。
「アレは……まずい」
「う、そ……」
「何ですか、アレは?」
クズ勇者が! アバズレ聖女が! 狂信者であるクリスが愕然と目を見開く!!
「クックック、笑えねぇぜ」
「何なのよアレは……」
「さ、流石にアレは死ぬ……」
ガスター、マリアナ、フェリシアの3人が苦笑いを浮かべた顔を引き攣らせる!!
「「「「神聖四重結界っ!!」」」」
ん? さっきあしらってやった熾天使共じゃん。
煌炎を結界で隔離して、そのまま圧縮して消滅させるつもりか……まっ! 無駄だけど!!
「なっ!?」
「これは……」
「そんな!」
「バカなっ!!」
ふふっ! 神能を使ってる私の攻撃に対抗できるのは、同じく神能を保有しているクソ女神だけ。
いくらクソ女神の配下で最高位の熾天使とはいえ、神能すら保有していないお前らの結界なんかで煌炎を抑え込めるハズが無い!!
救世の六英雄も!
五大熾天も!
神能どころか、超越者にすら至っていない雑魚共は何もできずに指を咥えて黙って見てろ!!
「
アナスタシアが放った、白い輝きを放つ巨大な槍が煌炎へと迫り……
「爆ぜろ」
一瞬で蒸発する!
煌炎から解き放たれた圧倒的な熱量によって! 膨大なエネルギーによって! 一瞬にして荒野が灼熱の世界へと変貌した。
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