第388話 もっと褒め称えよ!
「ふ、ふふふ……」
魔神から進化して幼魔神……いやいやいや、無い無い! 流石にそれは無い!!
だって、進化って! 魔神のまんまじゃん!!
進化って言うより、どちらかと言うと退化してるじゃんっ!!
「ふぅ〜」
うんうん! 流石にコレはあり得ないわ。
きっとただの見間違い。
そう! コレは見間違いっ! もう一度確認すれば……
名前:レフィー
種族:幼魔神
称号:「原初の悪魔」「神の敵対者」「ダンジョンマスター」「大罪の支配者」「大魔王」「悪魔の神」「超越者」
眷属:シルヴィア、ミーシャ、ミリアーナ、グラン、リリィー・カーディナル、セラフィル、アリシア
DP:────
・神能
「付与ノ神」「創滅ノ神」「大罪ノ王」「魔導ノ王」
「……」
う、ううう嘘だ!
魔神からの進化の結果が幼魔神とか、何かの間違いに違いない。
間違いだと言ってくれっ!!
「レフィーお嬢様……例えどのような種族であろうと、レフィーお嬢様の美しさは変わりませんっ!!」
「そ、そうですよご主人様!
ご主人様はこんなにも可愛いんだから、種族名なんて気にする必要はありませんよ!!」
「そうだよ!
レフィー様は今のままで十分可愛いから!」
「お嬢様、皆の言う通りです。
そう、お気を落とさないで下さい」
「そうです! 陛下は誰よりも美しいですよ!!」
「皆様の言う通りです!
お姉様は世界で一番、美しくて可憐な私のお姉様です!!
お姉様の悪口を言うヤツはこの私が叩きのめしてやります!!」
「あ、姉上様は今のままでも十分に魅力的な女性ですよ!」
み、みんな……
「ほら、
「……ん」
そ、そうだよね! 皆んなの言う通りだわ!!
一国の女王だし。
魔王でもあるし。
部下とお酒を飲み交わしすことも出来る。
幼魔神……いかに種族名に幼とついていても私は立派な淑女!!
胸も……多少はあるし、身長だって小柄な女子高生くらいはある! 私は立派なレディー!! 自立した大人なのだっ!!
『悪魔ちゃん……今までは哀れ……こほん、可哀想だから黙ってたけど。
そうやってファルニクスの膝の上に座らされてる時点で、ね……』
「……」
そうですか。
わかってる、そんな事は一々言われなくてもわかってますよ。
どうせ私はいつまで経っても胸も無いお子様ですよ……
『あ、あれ?
悪魔ちゃん? ちょっと空気重く無い??』
「「「「「「「「……」」」」」」」」
ふん、私は種族名にすら幼って付けられるほど、立派な大人とは程遠い子供なんだ。
「邪神、貴様……」
『そ、そうだ! 悪魔ちゃんの種族名はいいとして。
どんな神能を獲得したのかな??』
「神能……付与ノ神、創滅ノ神、大罪ノ王、魔導ノ王」
うぅ、どうせ私なんて……
「レフィー……」
『んん? え? ちょっと待って、今なんて言った?』
もう何? 今私は落ち込んでるってのが見てわからないの?
バカなの? 死ぬの??
こっちは今、残酷な現実に直面して落ち込んでるんだからそっとしておいて欲しい。
そんな気も回らないから邪神は女の子にモテないんだよ!!
『いつもなら突っ込むところだけど……悪魔ちゃん、一応確認するけど、神能を四つ獲得したの?
それも神級の神能を2つも?』
「神級?」
何の事か知らないけど、とりあえず言った通り私の獲得した神能は付与ノ神、創滅ノ神、大罪ノ王、魔導ノ王の四つで間違い無い。
「ん」
「流石に驚きましたね」
『あはは……流石だね。
やっぱり悪魔ちゃんは規格外だよ』
何の話をしてんの?
おいバカ邪神、2人だけで納得し合ってないで、私達にもわかるように説明しろ。
『はいはい、神能にも格が存在するんだよ。
まぁ、わかりやすく言うと
上から順に神、帝、王とあって』
「レフィーの付与ノ神と創滅ノ神は最上位の神級、大罪ノ王と魔導ノ王は王級になります」
『そう言う事!
神能が四つもあるってだけでも驚きなのに、そのうち2つが神級とか、流石は悪魔ちゃん!!』
「ふふん!」
当然! 私は凄いのだよ!!
さぁ、もっと私を褒め称えるが良いっ!!
『もう機嫌がなおった……』
ん? 何か言った?
『いやいや! 悪魔ちゃんは凄いなって言っただけだよ?』
何か怪しいけど……まぁ良いや。
昨日は神能の獲得とか、進化とか、想定外の事態のせいでせっかくのクズ勇者共との遊びが痛み分けみたいになっちゃったし。
「ふふ……」
今日は休憩と、神能の把握に努めて……3日後! ショウの身体を乗っ取って姑息な攻撃をしてくれたクソ女神も、全員まとめて叩き潰してやる!!
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