第245話 準備完了!
「レフィーさん! 今のまでどちらに……」
「ん?」
な、なに?
いきなり大声を出すからちょっとだけビックリしたじゃんか!
それに、何か気不味いから私を見て黙らないで欲しいんですけど……
「カティラ?」
「随分とお楽しみのようで何よりです」
な、何故その事をっ!?
『そりゃあね。
右手に串肉、さっきシルヴィアと手を離してからは左手にも綿あめを持ってたら誰でもわかるよ』
ふむ、なるほど。
まぁバレてしまったのなら仕方ない!
それはもう思う存分、心ゆくまで初めてのお祭りを満喫できて非常に満足!!
『柄にも無く、はしゃいでたもんね』
今回ばっかりは反論しない。
事実テンションが上がりに上がって、子供みたいにはしゃいじゃってた自覚あるし。
しかし! これまでカティラ達の前ではこの外見でナメられないように振る舞って来たのだ。
ここで私のキリッと凛々しいイメージを崩すわけにはいかない!
「うん! 楽しかった!」
邪神が言うには、私がお祭りを楽しんで来たって事がバレたのは両手に串肉と綿あめを持ってるからみたいだし。
お祭りで私が子供みたいに思いっきりはしゃいでた事まではまだバレていないはず!
ふっふっふ! ならセーフだよね?
ちょっとお祭りを楽しんでた程度なら私のイメージは崩れないだろうし何も問題ない!
『今のでバレたと思うけど……いやまぁ、うん。
悪魔ちゃんが良いならそれで良いか』
邪神がブツブツ、何か言ってるけど……
無表情に関しては定評がある私のポーカーフェイスを見破れるものなら見破ってみろっ!
「っ! そ、そんな顔をされては……」
「何も言えませんね……」
カティラとリーゼが何の話をしてるのかは知らないけど。
ふふん! この感じは私の勝ちだな!
「皆さん! 急いで下さい!!
もう時間がありません」
ふっ、残念だったな、副ギルドマスターのジンよ!
お前がこの部屋に向かって来ていた事は事前に感知済みなのだよ!!
「っと、そうでした。
レフィーさん、もうすぐ聖位闘技大会の開示時刻ですので準備をお願いします」
「わかってる」
だからこうして露店巡りをやめて、会場であるコロッセウムみたいにな円形闘技場に来たわけだし。
さっきここに到着した時に魔法で服も着替えたし、後は軽く髪を整えてもらえば準備は万端!!
「レフィーお嬢様、早急に整えさせていただきますのでこちらに」
そんでもって、それもシルヴィア達の手にかかれば……
「完了致しました」
「え……」
「今何が……」
「うそ……」
カティラとジンは勿論、剣聖であるリーゼも唖然としてるけど。
何と言ってもシルヴィア達だし、やろうと思えばほんの数秒で準備なんてできちゃうんだよね〜!
串肉と綿あめは亜空間に収納して、念のために浄化魔法で汚れを落としてついでに身嗜みを整えて……これでよし!
さてと、これで準備もできた事ですし!
「じゃあ、行こうか」
立案者って事は明かしてないのに。
何故か最初期から企画運営に関わって来たメンバーの一人として開催式に参加するハメになったのは未だにちょっと納得がいかないけど。
開催宣言をするのは剣聖であるリーゼで、私はその後ろでカティラと一緒に立ってれば良いだけみたいだし。
これからの事を考えると……さぁ! 舞台は整った!!
「ふふっ」
あぁ〜楽しみだなぁー!
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