第99話 一度やってみたかった!
「おはようございます、レフィーお嬢様」
気がついたらベッドで寝ていて、外が明るくなっていた。
「ん、おはよ」
マイルームがあるのはダンジョンの最下層だけど、最下層は外の時間と連動して朝昼晩があるから窓の外が明るくなってるって事は……
一日中ソファーに座って街造りに集中してたし、自分でも気づかない内に意外と疲れてたのか。
う〜ん、寝落ちしたのは確実として記憶が曖昧だわ。
シルヴィアに連れられてお風呂に入った所までは何となく覚えてるんだけど……
「お気分はいかがですか?」
「問題ない」
寝落ちしてふかふかベッドでグッスリ寝たおかげで疲労感も倦怠感も一切無い。
まぁいつもならここから二度寝、三度寝としゃれ込むんだけど……結局シルヴィア達の報告も聞けてないし。
何より! 昨日頑張って作り上げた
むふふ! 驚愕に目を見開き、スゴイと私を褒め称える皆んなの姿が目に浮かぶっ!!
「朝食の準備ができておりますが、いかが致しますか?」
「食べる」
昨日は首都の建造に集中してたせいで朝ご飯を食べてから何も口にしてないし。
悪魔は精神生命体だから例え受肉していようと食事は必要ない。
悪魔種……と言うよりも精神生命体にとって食事やら睡眠やらは娯楽と一緒なわけだけど。
悪魔に転生してから毎日ご飯を食べる事が普通になってるせいかお腹は空くんだよね。
「かしこまりました。
既に皆揃っておりますので、朝支度を済ませてリビングに向かいましょう」
「ん、わかった」
あ、そうだ。
いい事思いついちゃった!
ふっふっふ、あのスキルを手に入れたのならやらねばなるまい!!
「よいしょっと」
まずは今着てるパジャマこと、ネグリジェを脱いで……いざ!
「物質創造」
自分の
悪魔、魔王のイメージを崩さない漆黒のワンピース……
「できた」
うん、イメージ通りだわ!!
むふふ、この前ステータスを確認して物質創造スキルが追加されてる事を知った時から一度やってみたかったんだよね!
「物質創造ですか……レフィーお嬢様のお着替えを手伝えないのは非常に残念ですが。
確かにこちらの方が安全でしょうし……致し方ありませんね、物質創造でのお着替えは許容いたします」
「ありがと」
……あれ? 何か反射的に答えちゃったけど、何でシルヴィアが許可を……?
う〜ん、まぁいいか。
じゃあ着替えも済んだ事だし!
「よし」
いざ! 皆んなと朝ご飯が待つリビングへ!!
「よし、ではありません。
まだお可愛らしい寝癖がついている御髪を整えていませんよ」
「皆んな、おはよう」
寝癖をなおし、櫛でとかれて、最後にはツインテールに。
しっかりと結構な時間をかけ髪を整えられたけど……まぁ、シルヴィアは満足そうだし良しとしよう。
そう言えば、進化の影響で結構髪も伸びたなぁ。
今のところ別に何の不便も無いから別にどうでも良いけど。
そんな事より、今重要なのは朝ご飯だわ!
「おはようございます、ご主人様!
ささ、こちらへお座り下さい!」
「レフィー様、おはようございます」
「おはようございます、お嬢様。
もうお加減は宜しいのですか?」
リビングに入るや否や待ち構えていたミーシャによって先に座らされた。
まぁ、楽だから別に良いけどね。
「ん、問題ない」
ミリアとグランも元気そうで何より。
「おはようございます、レフィーさん」
「おはよう」
ファルニクスも朝日を受けながら足を組んで優雅にお茶を飲んでやがる。
このイケメンめ!
「お待たせ致しました。
パンケーキでございます」
おぉ、これは!!
分厚く柔らかさを物語るプルンプルンって揺れる姿……これ絶対美味しいやつっ!!
「いただきます……んっ!!」
想像を裏切らない美味しさっ! 丸一日ぶりのパンケーキが身に染みるわぁ!
「では、御朝食の途中ではありますが昨日の結果を報告させていただきます。
旧四魔王領での首都への移住者募集ですが」
「ん、もぐ、もぐ」
美味しいぃ! 我幸せなりっ!!
「いただいておりました1週間と言う期限を待つ事なく、4方面全てにおいて規定数に達しました」
「そうなんだ、もぐもぐ……え?」
規定数に達した? たった1日で?
「募集開始から1時間も経たない内に希望者が規定数に達し、その後も希望者が途絶えなかったの少々手間取りましたが移住者の選定も終了しております。
元々の期限である6日後には全員の即移住が可能です」
マジか、流石にこれは予想外だわ……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます