第97話 首都建造……やばい、楽しい

「さてと……」


 シルヴィア達を見送って、ファルニクスと一緒にダンジョンの上空に転移して来たわけだけど……いっちょやりますか!


『珍しくやる気だね』


 だって仕方ないじゃん。

 本音を言えばもっとごろごろ自堕落にスイーツ三昧で怠惰に過ごしたいけど……シルヴィア達も首都の住人集めに行っちゃったし。


 今の私の身分は大陸統一国家である悪魔王国ナイトメアを統べる女王。

 皆んながお仕事してるのに、私だけお仕事をしないわけにもいかないからな。


「よし、準備完了!」


「……レフィーさん、そのソファーは?」


 ふっ! よくぞ聞いてくれました!!

 いくら空を飛べるからと言って、ずっと飛んでるのは面倒くさい。

 という訳で……!


「座った方が楽でしょ?」


『「……」』


 付与者の権能で中に浮くように付与すれば後は勝手に浮いてくれるし、付与者の権能で浮かべてるから思い通りに動かすこともできる!


 ふっふ〜ん! こんなアイデアを思いつくなんて……やっぱり私って天才だわ!!

 てなわけで早速……


「おぉ〜」


 空中でふかふかなソファーに座るとか何か変な感じがするけど……これはこれで良い。

 むふふ、また今度皆んなにも教えてあげないと!


『悪魔ちゃん……まさかとは思うけど、キミこの短時間で目的を忘れてないよね?』


「……」


 そ、そそそそんな訳ないじゃん!

 もちろん首都の建造って言う目的は覚えている!!


「こほん、まずはっと」


 今ダンジョンの表層区域は、この前の終戦・建国宣言の時に使ったステージのみ。

 とりあえずもっと範囲を広げて……


「よし」


 荒野になってる部分全域ダンジョンの領域にしたし、広さはこんなもんで十分かな?

 う〜ん、まぁ足りなかったら周囲の森を切り拓いて拡張すればいいか。


「じゃあ次は……」


 四方の旧四魔王領の首都……悪魔王国ナイトメアの四大都市に合わせて中央から真っ直ぐ4本の大通りを作って、4つに区画を分ける!!


 地面はコンクリートでも良いけど、せっかくだし外見重視で石畳を採用!

 まぁ普通の石畳だと結構ガタガタするだろうから、コンクリート以上の耐久度を誇る上に魔力伝導も良いミスリルで1メートル四方程度のタイルを造って並べてっと!


「どう?」


「えぇ、なかなか素晴らしいと思いますよ」


 ふっふっふ! この世界の管理者たる神のお墨付きをもらっちゃった!

 やっぱり私ってセンスあるわ! ねぇ邪神?


『まぁ、そうだね。

 まだ四方に道を敷いただけだけど……良いと思うよ』


 むぅ……まぁ、確かにそうだけども!

 完成した首都を見て絶対に凄いって言わせてやるっ!!


「外壁は……必要無いか」


 この終焉の大地に跋扈する魔物にとっては外壁なんて有って無いようなもんだろうし。

 何より住民は全員がAランク以上の魔人……うん、外壁は無しでいいや。


 首都の中央には……ふっふっふ! 刮目せよっ!!

 部屋に引き篭もっていたこの1週間、人知れず考えに考えてデザインしたこのお城をっ!!


「これは……」


『おぉ〜』


 魔法と建築技術を融合させた優美ありながら荘厳な雰囲気の白亜のお城!

 本当の心臓部は地下のダンジョン内あるとは言え、やっぱりお城が無いとな。


 あとはお城の周りにだけは城壁とその周りには広場……うんうん、結構いい感じじゃ無いかな?

 後は4つの区画と上下水道、ラノベでお馴染みの都市の構造自体を用いた防御魔法陣……


「ふふふ……」


 ダンジョンの構造は何度でも好きに作り替えれるし。

 費用DPが足りなくなったら魔力で補えばいいし、補助係ことファルニクスもいるか、DPの心配は必要ない。


 やばい……何かマイ◯ラやってるみたいで楽しくなって来た!

 こうなったら納得がいくまで徹底的に理想の首都を作り上げてやるっ!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る